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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
二の刻・青年期前半
第二十二話「オラクル屋とブラウニー」
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修道院を出発して半日ほど経ち、太陽も頭上に輝いている森の中でリュカ達は昼飯を食べていた。
「このまま順調に行けば明日にでもオラクルベリーとか言う街に着けそうだな」
「順調に行けば…な」
神の施設でもある修道院の近くには聖なる結界が張られていた様で魔物の襲撃は無かったのだが、距離が離れるにしたがって徐々にその数を増やしつつあった。
魔物の強さ自体ははっきり言って今の彼等相手には大した事はないのだが、何しろ武器自体が貧弱な物しか無いのである。
リュカが持っている鉄の杖は子供の頃に使っていた物である為、この10年の間に所々に錆が浮いており、打撃力もかなり落ちていた。
ヘンリーが修道院で譲ってもらったブロンズナイフも同様である。
「なるべく戦闘は避けながら進むしかないな」
「それしか無い様だね」
腹ごしらえを終え、再び歩き始めると何処からか悲鳴が聞こえて来た。
慌てて駆けつけて見ると案の定、一台の馬車がモンスターの群れに襲われていた。
しかし、其処で見た光景に二人は驚きを隠せないでいた。
それは……
「お、おい、リュカ。何だあれは?」
「まさか…、ピエールの時と同じなのか」
魔物の群れに襲われている馬車と一人の男性を守るように戦っている一匹のブラウニーであった。
『ガウッガウウーー!』
『ピキャアーーー!』
「あ、あああ…ひいぃ〜〜〜っ!」
「クッ!キエエーーーッ!」
そのブラウニーは同属のブラウニーやスライム、ガスミンクの絶え間ない攻撃で傷だらけの体で、這い蹲って怯えている男を庇いながら戦い続けていた。
そして、その鋭い瞳は少しも濁ってはおらず、青く澄んだままだった。
「何であのブラウニーは同じモンスターと戦っているんだ?しかも人間を庇いながら」
「魔王の波動に"染まっていない"からだろうな」
「"染まっていない"…か。あのキラーパンサーやお前が言っていたスライムのピエールと同じって訳か」
「それは兎も角、俺達も行こう!」
「おう!」
『キシャーーーッ!』
「クアァッ!」
『ピキューーッ』
「グッ、クウゥ」
『『『キシャアァーーーーッ!』』』
「おっと、其処までだよ」
ガスミンクの吐くすなけむりで視界を奪われたブラウニーはスライムの体当たりで体制を崩して倒れ付した所に一斉攻撃を受けようとしたが、其処に漸くリュカ達が駆けつけた。
「クウウ…ナニ?」
「よく頑張ったな、此処からは俺らに任せんかい!」
「そういう事、ゆっくり休んでいて」
襲い掛かってくる魔物相手に反撃する彼等だったが、肝心のその武器が遂に寿命を迎えてしまった、後数匹だと言う所で砕け散ってしまったのだ。
神殿の中での隠れながらの修行で強くなっているとは言え、奴隷生
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