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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
罪と犠牲
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を思い出していた。そしね、彼に守られている女性が、それを肯定する。

「やったのかな?」
「気を抜いちゃダメだよ。こいつらは・・・」

ジルコニスを倒したのか確信を持てないでいるウェンディとシリルは、不意討ちをされないようにと彼に集中を集めている。

「やるのぉ嬢ちゃん。見た目のわりになかなか・・・」

彼らのその気の入りようを感じ取ったのか、ジルコニスがゆっくりと体を起こす。

「耐久性がめちゃくちゃだから」
「そうだね」

普通なら倒されてもいいはずの攻撃を、先程から何度も放っているシリルたち。だが、ドラゴンの耐久力はまさしく驚異的で、なかなかそれを上回ることができない。

「しかし本当にうまそうだのぉ。だが」

ジルコニスは大きな腕を思いきり伸ばし、シリルとウェンディに襲い掛かる。

「ほっ!!」

シリルは持ち前の反射神経でそれを回避することができた。だが、ウェンディは避けきれず、その攻撃を喰らってしまう。

「きゃっ!!」
「ウェンディ!!がっ!!」

飛ばされるウェンディの方へ視線を落としたシリル。そんな彼も空中でジルコニスの払われた腕に捕まり、ウェンディと同じように飛ばされてしまった。

「いってぇ・・・」
「ここまで力があるなんて・・・」

体を起こしながら、痛む箇所を押さえつつ立ち上がろうとするシリルとウェンディ。そんな彼らを見て、ジルコニスは唇を舐めていた。

「そうじゃ・・・逃げられないように串刺しにするなんて良さそうだのぉ」

そういった彼は、自分の指につく長い爪を擦るようにして慣らす。そして、狙いを二人の妖精へと絞り込む。

「その腹に我の手を突き刺して食らってやろう。きっとうまいぞぉ」

自分を苦しめた少女たちを食らうこと。それがいつしか楽しみへと変化していたジルコニスは、まだ立ち上がってないシリルとウェンディに長い腕を伸ばす。

「ウェンディ!!」
「シリル!!」
「いかん!!」
「避けて!!」

エクシード四人組が大ピンチの二人に叫ぶ。さっきまではこのタイミングで誰かが助けてくれていた。しかし、もうこちらに戦力を裂いていられるほど、魔導士たちの戦況はよろしくない。

「シリル!!」
「ウェンディ!!」

小型と戦っていた蛇姫たちもそれに気づき、二人の名前を叫ぶ。

(くっ!!こうなったらこれしかないか)

自身の目前に迫るジルコニスの腕。まだ立ち上がっていない自分達を襲うそれを回避する方法はない。二人揃っては・・・だが。

(ウェンディだけでも逃がす!!)

何よりも先に、体が動いた。シリルは自分の最愛の少女だけでも生き延びてもらおうと、彼女を突き飛ばそうとした。しかし、

ガシッ

「「え・・・」」
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