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魔法少女リリカルなのはINNOCENT ブレイブバトル
DUEL9 高校へ………
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先ず、儂だが、儂は水無月権蔵。この学校の理事長をしておる」
「理事長!?」

理事長自ら面接官をするなんて初めて知った。見た目も老人だろうが筋肉隆々でとても若く見える。

(何だこの人………)

溢れ出るオーラの様な重圧に目を逸らしたくなるが、そこは耐え切った。面接で相手の目を見ずに話すなど論外だ。

「ほう、儂の重圧の前に屈せぬか。面白い………貴君は勉学に関しても我が校に入学するのは問題無い。だから今回1つだけ聞く。嘘偽りをせず答えよ」
「はい………」
「貴君は何度か停学をしているな?その理由について答えよ」

そう、恐らくこれこそ合格をもらえなかった大きな原因だろう。
中学時代、降りかかる火の粉を払うため、喧嘩を売る不良を悉く返り討ちにしてきた。その内学校にも乗り込んできたり、生徒を巻き込んだりと迷惑もかけた。無論相手が悪いのだが、処罰は免れられないとの事で度々停学になっていたのだ。
しかし授業態度も成績も悪くなかった俺は先生方のご厚意もあり、出来るだけ停学を目立たない様にしてくれたのだが、それでも高校側からしてみれば問題児をわざわざ取ろうとする学校は受けた中には無かった。

「………」
「どうした?答えてみよ」

こういった質問に答えるべき返答は先生方と既に対策済みだ。
しかしこの理事長相手にはちゃんと理由を話してみたくなった。

「………初めは正義感からでした」
「ほう………」
「近くの不良に絡まれている後輩の女の子を助ける為に。喧嘩なんて今までした事なかったですが、運動神経には自信があったので咄嗟に動きました。結果は圧勝。相手は踵を返して逃げていき、女の子に深く頭を下げられお礼を言われました。これで万事解決したとそう思ってました………」
「………」
「だけどそんな甘い事は無かった。相手は仲間を連れて何度も何度も挑んできました。通勤中、帰宅中。終いには休みの日まで。だけどその全てを返り討ちにしてきました。……もしかしたらストレスがあったのかもしれません。逃げるなんて事は考えずにただひたすら向かってくる相手を倒してきました」

ストレスは当然家の事だ。一人娘を大事にするおばさんは俺の事はそっちのけで義妹にとても深く愛情を注いでいた。おじさんは俺にも気を使っていたが、気が優しいおじさんはおばさんの言う事に逆らえずに居た。なので居心地が悪いのも原因だったのだろう。

理事長は俺の話を黙って聞いてくれた。まるで懺悔室で懺悔を聞いてもらっているかの様な雰囲気の中、俺は話を続けた。

「そしてその内にある事件が起きたんです。去年の秋先、その頃には向かってくる不良もいなくなり、暫し平穏な時間が流れていました。ですがそれは自分の勝手な思い込みでした。放課後、不良グルー
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