第九章〜行き倒れて小田原城〜
第四十三話
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ゃ城主としては落第点よ」
そう言ってやれば、風魔はやはり何も言わずに私を見ているだけだった。
てか、その様子だとアンタも同じこと考えてるでしょ。なら、何で止めなかったのかなぁ……あのおじいちゃんを。
忍にそこまで出しゃばる権利はないってか?
「で、どうするの? おじいちゃんに報告してさっさと殺す?」
「『今、お前の首を刎ねるのは得策とは言えない』」
「……どういう意味?」
何者かが廊下を慌しく走る音がして、風魔が途端に姿を消した。
消したと同時に荒々しくも戸が開かれて、そこにはおじいちゃんが顔を真っ赤にして立っている。
……もしかしてバレた?
「風魔!! おらんのか!!」
おっと、風魔を探しに来たわけね。てか、何でここに来たのよ。自分で豊臣を調べろって言っておきながら。
というか、あんまり興奮すると血圧上がるよ? どうせこの時代、血圧上がっても降下剤とか無いんでしょ?
「くぅ〜!! 風魔め……こうなることを予想して豊臣のことをワシに教えなかったのじゃな!!」
癇癪を起こすおじいちゃんの様子をしばらく眺めながら、とりあえず落ち着いたところで事情を聞くことにしよう。
……伊達にも年寄りが多いから分かるけど、年寄りの癇癪は面倒だからねぇ……本当に。
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