ブリーフィング
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ろ形勢逆転のチャンスでもあるんじゃないかって気づいたんだ」
「逆転? ……あ、あ〜そういうことか……なのはも中々面白い事を考えるじゃん」
「え? 姉御……何がどういう事なんだ?」
ちょっと理解が及ばず首を傾げるアギトに、マキナの代わりにジャンゴが説明する。
「要するにね、なのはの生存が“裏”に知られていないという事は、即ち連中はなのはの動きを察知できない。そもそも病院から脱出しているかどうかも向こうは掴んでいないと思うから、英雄度の低い今なら“裏”の裏をかく事ができるって寸法なんだ」
「え……? ま、マジかよ……案外なのはも考えてたんだな、正直見直したぜ」
「案外って、結構失礼だよね!? 私だってちゃんと考えてるよ!!」
「わかった、アタシが悪かった。だからそんなに怒るなって」
とりあえず謝罪するアギトの前で、「誠意がこもってなぁーい!」と頬を膨らませてプンプン怒るなのは。子供っぽくて微笑ましいなぁ、とジャンゴがしみじみ見つめていると……、
「……ぷっす〜……」
「ちょ……あ、姉御ぉ……」
横からマキナの人差し指が、なのはの膨らんだ頬を押して空気を吹き出させた。緊張感を軽くぶち壊す空気が抜ける音に、ジャンゴ達はさっきまで張ってた気が緩んで肩から脱力してしまう。
「……」
「……なんかごめん、興味本位でやっちゃった」
「もう〜マキナちゃん! ちょっとは空気読んでよぉ〜!!」
「空気を吹き出しただけあって、妙な説得力はあるね」
「吹き出したのはマキナちゃんのせいだよぉおおおおお!!!!」
恥ずかしさのあまりで顔を真っ赤にしたなのはがマキナの背中をポカポカ殴る。「悪かった、悪かったって! ……ぷふっ!?」と笑いながら謝るマキナに、「だから誠意がこもってなぁ〜い!」と更に顔が赤くなるなのは。ある意味大惨事な光景を目の当たりにして、一同は深くため息をついた。
「え、え〜っと? とりあえず受けてくれる、という事でいいのよね?」
「なのはが受けると明言したんだから、そういう事になるんじゃないかな。まぁ、とてつもなく危険な橋だけど……毒を食らわば皿までとも言うし、こうなったら“裏”の思惑もヴァランシアの目的も、全部僕達が防いでみせるさ」
「そっか。……だけどまた、あなた達兄弟に頼るしかないのは心苦しいよ。サバタに道を正されてから色々頑張ったけど……結局私達は何も出来ないみたい……」
「いや……あなた達はこの写真を届けてくれた。世界の危機をいち早く見つけ出してくれた……それだけでもう十分だよ」
「ははっ……やっぱり世紀末世界の戦士達には敵わないや……」
自虐的にリーゼロッテは笑うが、しかし心のどこかで安心もしていた。自分達は希望の種を見つけ
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