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リリなのinボクらの太陽サーガ
ブリーフィング
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何かのサルベージでもしておるのか?」

「これらは数週間前の深夜に撮影した、カリブ海洋上の写真だ。今彼女が言ったように、彼らは海底に沈んでいる何かを引き上げている。そして引き上げた物が写っているのが、こっちの写真だ」

新たに出した写真をディアーチェが受け取り、マキナ達も興味深く覗き込んでみる。その写真には戦車の倍以上に大きな物体が布を被せられた状態で、武装ヘリに吊られながら搬送されている光景が写っていた。

「随分大きいな……一見ではRAYに匹敵するサイズだ。だがこんなものをどうして我らに見せる?」

「待って、王様。このヘリ、何か違和感がある。よく見れば色合いこそ異なるけど、ヘリの機種は主に管理局で使用されているタイプじゃない?」

「む、確かに。つまりこやつらが管理局所属なら簡潔にまとめると、管理局が内密にカリブ海洋上でこの謎の巨大物質を引き上げた、という事になる。……どういうことだ、グレアム?」

「……私達は引退した後、管理外世界での管理局員の行動を査察する立場にいる。帝政特設外務省が消失した事で、ストッパーがいなくなった過激派の局員達が管理外世界に対して余計な火種を発生させないようにする仕事だ。だから私達の隠居先にある装置には管理外世界での報告が来たり、発生した魔力反応の位置を調べられる機能がある。それで……数週間前のある日、微弱だが未確認の反応が検知された事でリーゼ達に確認に向かわせた所、その写真の光景が広がっていた」

「経緯はわかった、続けてくれ」

「相手の戦力がわからない以上、迂闊に手を出すより何をしているか探るべきだと考え、見つからないように写真の撮影をしてもらった。しかし警戒が厳重で魔力妨害もされて動きにくく、更に光を遮断する結界も張られていたせいで結局まともに撮れたのは数枚程度だった」

「いくら赤道下でも夜の海を泳ぐのは怖かったよ……」

「そんな状況下で相手に見つかってはならないのと、どこを見ても真っ暗なのが特にね……」

その時を思い出した猫姉妹が遠い目をして、状況を想像したジャンゴ達は軽く同情した。そんな彼女達が苦労して撮ってきた写真に視線を戻したグレアムは、ここからが重要だと言わんばかりに声を重くする。

「撮影できた写真は後でコピーを送るが、その中に驚きの物が写っていた。……この写真にソレが映し出されている」

また新たに取り出した写真を、今度は皆に見えるようにテーブルの上に置く。そこには人間が抱えられない程の白い大きな筒がワイヤーで吊るされた光景があり、そして……見過ごしてはならない模様を見つけた。

「こ、これって……!?」

なのはが驚くのも無理はなかった。それもそのはず、筒に描かれた模様は黒い三つ葉………放射線マークだった。

「ロッテが連中の服に
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