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衛宮士郎の新たなる道
第14話 運命の夜・第2夜
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葉や、周囲の住民たちの迷惑がるぼやきも聞こえていたが、今の百代には雑音でしかなかった。
 彼女は浸かっていた湯ぶねから立ち上がり、その身を震わせていた。
 あの衝撃音を聞いた百代は、啓示を受けたかのようにすぐさま悟った。
 この衝撃音を鳴り響かせたのは、半月以上前に夜遅くに決闘を挑まれた帰り道に取り逃がした相手、いやそれと同類だと。
 あの日から数日間、同じ時間帯に同じ場所を中心に周辺を捜しまくったが、結局会えず仕舞いだった。
 その会えず仕舞いの何かが、衝撃音の中心にいるだろうと感じた。
 あの時百代は自分とは異質な未知なる波動を感じ取った。
 それが未だに何かわからないが、自分を楽しませてくれると確信した。
 大河や鉄心にルーと言った近所に住む強者は皆、役職上大怪我させる訳にはいかないので、そう簡単に真剣勝負は出来ない。
 役職とは無関係の実は強いだろうと判明した同級生には、貸しが多く付いてるので強行できずに結局戦ってもらえない。
 しかしこれは違うと言いきれる。
 根拠など無い。直感だった。
 例え川神鉄心(爺ぃ)の制止がかかろうと構うモノか!
 ただ強者を求める百代は、獰猛に嗤う。

 「誰にも渡さない、コイツは私の獲物だ・・・!」

 夜の闇は一層に深けていくが“今日”はまだ終わらない。
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