第22話二代目ビーター
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ライリュウside
「決着つけようぜ・・・!」
「イッツ・・・ショウタイム!」
オレの前にはあの忌々しい過去の象徴を握る男、PoHがいる。それに対しオレはかつてのオレの愛剣、《ドラゴンスレイヤー》の力を受け継いだ新たな愛剣、《ドラゴンビート》を右手に握る。だけどーーー重い。剣の重さじゃない、この手その物が重い。
オレはついさっき、友達の仇三人をーーーこの拳で殺した。翼、かんな、亜利沙の仇を取った。悔いはない。悔いはない筈なのにーーーなんでこんなにも手が重いんだ。
「どうした、ビビって動けねぇのか?あん時みてぇに・・・」
「!!ミラ、下がってろ。・・・なるべく一人でやらせてくれ」
今は目の前のことに集中しろ。圏内事件の時とは少なくとももう違う。模造品を使った精神療法は捨てた。オレはもうーーー
「負ける気はねぇ、いくぞぉ!」
「負ける気はなくても死ぬ気はあるみてぇだなぁぁ!」
死ぬ気もない、あるのは戦意だけ。
「ぜやあぁぁ!」
「ふん!」
オレは右斜め上から振り下ろし、PoHはオレと同じ動作で右斜め上から振り下ろす。お互いまずは一撃ずつ。
「ほう・・・」
「あん?」
なんだ?今PoHがーーー笑った?
「なんだ?今の一撃がそんなにおかしかったか?」
「いんや、・・・何もねぇよ?」
マジでなんなんだよこの野郎ーーーオレをイラつかせて冷静な判断が出来ないようにする気か?そうだとしたら相当いやらしい戦法だなコイツ。いや、これはしょうがないかな。結局のところーーー
「はぁっ!!でやぁ!ぜやあぁぁ!」
攻撃を当てれば良い、コイツのポンチョの中に何か仕込んでるかどうかは知らねぇけどこの剣を当てれば大ダメージは免れない。当たるまで振り続ける。
PoHは自分に振りかかるオレの斬撃を友切包丁で受け流し、終いにはーーー
「っ!?」
身体を仰け反らせて避けている。それも友切包丁を使わずに。
「なんで?」
「覚えたぜ、お前のクセ」
オレのクセ?どういうことだ?
「お前は隻腕故に剣の振りが他の剣士より大きい。それも両手剣の重さも影響して次の攻撃まで少しタイムラグが出る。・・・いや、クセっつーより弱点だな」
「・・・言われて見ればそうだな」
PoHの言葉に納得するしかなかった、出来なかった。オレは剣やメイス、ダガーなんかの装備は出来ても追加装備の盾は持てない。盾は左手じゃないと持てないからな。だから筋力値を重点的に上げて守りの概念を捨てて、一撃一撃が重い両手剣を振り続けてきた。でもそれが攻撃速度が落ちる
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ