第八話「高町なのは」
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の?」
リオンは思わず眼を丸くした。
「アイツと知り合った時...そんな事が気になるのか?」
「うん。」
そうなのははしっかり頷いた。嘘を吐いている様にはとても見えなかった。
その事を踏まえてリオンは考えた。一体何が知りたいのだろうか。知り合った時...で推測できるのはこの世界に来た日付...だがそれはクロノにも伝えている。今更聞く必要もあるまい。確かに正確に伝えたわけじゃあ無いがそれはリオン自身も来た当初は半分死にかけていたし意識も無かったので特に嘘を吐いたつもりも彼には無いから不信に思われる事は無い筈だ。
「リオンさん、どうかしたの?」
「…いや、なんでもない。思い出していただけだ。」
思い出せば彼女とはある意味二回出会っている。お互いの顔を見たのは(もっともむこうがそのときしっかりと認識したかどうかはわからないが)リオンが目覚めて時の庭園を歩いていてアルフに助けを求められてプレシアに虐待されている彼女とであった。
言葉を交わしたのは地球に来て部屋に行った時だ...その時のことを思い出してリオンは左頬に手をあてた。両方とも方向性は違うがそれぞれに中々にショッキングな出会いだった。なのはには後者のほうを伝えた。とは言ってもプレシア関連につながりそうな事とあの『事件』は省いたが。
「そうだったの...」
「ああ、それがどうかしたか?」
その答えもまたリオンにとっては意外なものだった。
「それがどうって訳じゃないんだけど...でも良かった。」
「良かった?」
「うん、フェイトちゃんを初めて私が見た時すっごく寂しそうな顔をしてたから。おまけにジュエルシードの事もあって、もっとこう...なんて言ったら良いのかな、私みたいに戦っている時に会ったって訳じゃないみたいだから。」
リオンはなのはが言いたかったのは『血なまぐさい』だったのだろうと思った。まあ確かに戦っている時に敵として出会ったらそれはいい出会いとは言えないだろう。そう言う意味ではまあ確かに『良かった』のかも知れない。
だがリオンはそれ以上にこの少女の人を見る眼には舌を巻いた。寂しそう...確かに彼女の本質を表す事の一つだろう。彼女があんな仕打ちを受けてもプレシアを慕うのは実は他にいないから何じゃないかとはリオンも考えていた。
無論なのはとリオンの条件が同じだったらここまでリオンも驚く事はないだろう。まあ少しはすごいと思うだろうがなのはの方が時間は多いのだ。だがなのはがプレシアの事も全く知らずにその考えに辿り着いたのだとしたら...驚嘆に値する事だ。勿論アースラの上の人間...例えばリオンの取調べの相手のクロノ等が教えた可能性もあるが...リオンは彼女を試すためにこんな質問をぶつけた。
「初めて戦ったときに僕たち
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