機動戦艦ナデシコ
1254話
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ついているのを見て喜ぶような趣味は持っていない。
いや、これがおれの知ってる奴だったら話は別かもしれない。
例えば、イザークとオウカとか。
けど、殆ど見ず知らずのテンカワと艦長がこの有様じゃな。
「あの2人、バカップルって奴か?」
「うーん、どうでしょうね。私から見ると、艦長が一方的にテンカワさんに熱を上げているように見えますけど」
メグミの言葉に、他の全員……ハルカ、ルリ、プロスペクター、ゴート。……それ以外にも、食堂にいる者達全員が頷いている。
色々と団結力が強いのは確からしいな。
そんな風に会話をしているうちに、カツ丼を全部食い終わり、チャーシュー麺もスープまで飲み干す。
すると、それを見越していたかのように……いや、実際に見越していたんだろうが、ソフトクリームが持ってこられた。
「はいよ、お待ち」
20代後半の女。
恐らくこの女が食堂を仕切っているんだろう。
そういう意味では、どこか四葉に似た雰囲気を感じる。
性格は正反対のように見えるけど。
「……ちなみに、本当にちなみに聞くんだけど、もしかしてゴーヤクレープとかないよな?」
あの恐怖の食べ物が、この世界にも存在するのか? そんな思いで尋ねてみたのだが……
「は? ゴーヤクレープ? そんなのはないよ」
「そうか」
ふぅ、どうやらゴーヤクレープの魔の手はここまでは伸びていなかったらしい。
だが、それが俺の致命的なミスだったと気が付くのは、次の瞬間。
「けど、ゴーヤクレープか。なるほど。ちょっと試してみようかね」
女が、いきなりそんな事を言い出したのだ。
それに慌てたのか、プロスペクターが口を開く。
「ちょっ、ホウメイさん!?」
なるほど、この女はホウメイというのか。
「なんだい? 美味い食べ物を作るのは料理人の勤め! ゴーヤだろうが、クレープだろうが、それを成し遂げてこそさね」
「アクセルさん!?」
「あー……悪い。ちょっとした冗談だったんだよ。ホウメイだったか。ゴーヤクレープの事は忘れてくれ」
取りあえず……何だかんだとグダグダだったが、不思議と賑やかな時間は過ぎていく。
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