機動戦艦ナデシコ
1254話
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これ、どうやってるんだ? 煮込んでいるのにサクサクの場所を残すとか、普通は出来ないだろ。
いや、それが出来るからこそプロなんだろうな。
つまり、このナデシコの食堂にいる料理人の技量は非常に高いって訳だ。
ん? 技量? 実はこのカツ丼を作ったのってテンカワだったりするのか?
そんな俺の疑問を読み取った訳ではないだろうが、プロスペクターが口を開く。
「そう言えば、艦長とテンカワさんはどうしました?」
「あ、艦長なら……ねぇ?」
「ふふっ、テンカワさんも大変そうですよね」
「……バカばっか」
何だか嬉しそうなハルカとメグミ。どこか呆れたようなルリ。
そう言えばさっきも名前で疑問に思ったが、このナデシコ世界の名前のルールで考えると、メグミが名字でレイナードが名前になるのか? 改めて考えると、色々な意味でこの世界って奇妙だよな。
もしかして俺が原作知識を忘れているのも、その辺が関係しているのか? ……まさか。
「テンカワがどうなってるって?」
「あら、知りたいの?」
俺の言葉が意外だったのだろう。ハルカが少し驚きの表情を浮かべて尋ねてくる。
「まぁ、そうだな。一応戦友って奴に入るんだろうし」
「……戦友、ねぇ。彼が倒したバッタやジョロって、0じゃなかったっけ?」
「はい」
ルリがハルカの言葉に即座に頷く。
ナデシコの専用機だけに、どうやらその辺はきちんとチェックしていたらしい。
「だって。なのに戦友なの?」
「あいつが囮をやって敵を引き付けてくれたってのは事実だし……」
「事実だし?」
「いや、他にも俺がこのサセボシティに来る事になったのは、あのテンカワって奴と艦長がぶつかったのを見て、何となく来る気になっただけだしな」
「どういう理由よ、それ」
どこか呆れた表情を浮かべるハルカだが、勿論それ以外にも理由はある。
恐らく……本当に恐らくだが、あのテンカワがこのナデシコという原作の主人公なのだ。
だとすれば、気にしておいた方がいいだろう。
俺が転移してきた影響で、何らかのフラグを立て損なって死んでしまう……なんて事になったら、ちょっと洒落にならないし。
「ふーん。……ま、いいか。ルリルリお願い」
「はい」
ハルカの言葉にルリが頷くと、次の瞬間には映像モニタが空中に浮かび上がる。
『ねー、待ってよアキト! アキトーッ!』
『ええいっ、今の俺はそれどころじゃないんだって。プロスさんから報告書を出すように言われてるんだから』
『私も協力するってばぁっ!』
……うん。1つ言いたいのは、これだ。
俺の心配を返せ。
何がフラグ不足で死ぬかもしれないだ。
単純にイチャついているだけじゃないか。
正直、俺は他人がイチャ
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