機動戦艦ナデシコ
1254話
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かいう子供。……いや、少女。
大はこのその言葉通りに3人の中でも最も年上に見える女。
余程自分の身体に自信があるのだろう、胸元が大きく開いた服を着ている。
……その辺の男にとっては、明らかに目の毒だろう。
事実、食堂にいた整備班と思われる男達の目の殆どがその女の方へと向けられている。
俺も、レモン達のような極上の美女が恋人にいなければ、もしかして目が奪われていたかもしれないな。
ハニートラップ要員として考えると、相当危険かもしれない。
そんな風に思っているのが分かった訳でもないだろうが、ふとその女の視線が俺の方へと向けられる。
そして何故か浮かぶのは驚きの表情。
俺を見て何を思ったのかは分からないが、次の瞬間には面白そうな笑みを浮かべて近づいてくる。
「初めましてって言うべきかしら。アクセル・アルマーさんよね?」
「俺の名前を知ってるって事は、ブリッジ要員か?」
「そ。ナデシコの操舵士を務めているハルカ・ミナトよ。……へぇ、こうして見ると普通の人にしか見えないのにね。まさかこんな人が木星蜥蜴を1人で全部倒しちゃうなんて。それに……ほら、貴方の事、ルリルリが睨んでるわよ?」
「ルリルリ?」
妙な名前にその視線を追うと、そこにいたのはルリとかいう女。
ルリとルリルリ……あだ名なんだろうけど、ちょっと面白いな。
にしても、この女……ハルカ・ミナトとか言ったか。
テンカワ・アキトって名前の並びを考えると、多分ハルカが名字でミナトが名前……か?
ハルカでも、ミナトでも、どっちでも名前のように思えるから、微妙なところだ。
「お待たせしました、アクセルさん。カツ丼とチャーシュー麺です」
プロスペクターが、さっきの女と一緒にこっちに戻ってくる。
その手のお盆には、言葉通りカツ丼とチャーシュー麺が乗っていた。
三つ編みの女の手には、紅茶のカップが3つとクッキーの入った大きめの皿。
「ソフトクリームは食後にまだアクセルさんの余裕があったら持ってきてくれるそうですよ」
「そうか、悪いな」
「うわぁ。……その、本当にそれを全部1人で食べるんですか?」
三つ編みの女が、カツ丼へと箸を伸ばした俺に驚きの表情を向ける。
いや、ハルカとルリの2人も同様に俺に驚きの表情を向けていた。
「ああ。このくらいなら俺には文字通りの意味で朝飯前だしな」
「……それで朝食前なんですか? ……信じられません」
表情を変えずに告げるルリ。
身体が小さいのを思えば、多分小食なんだろう。
「そんなに食べて、太るんじゃない?」
どこかからかうように告げてくるハルカだったが、俺はカツ丼を食べる前に小さく肩を竦める。
「こう見えて、いくら食べても太らない体質だから
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