第3章 リーザス陥落
第82話 義勇兵を求めて
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候補に入れていました」
エクスとバレスが納得していたのだが、ランスは判ってないから、苛立ちを募らせた。
「コラ。ホモかキサマらは。互いに通じ合うのは後回しにして、さっさと説明しろ。と言うか、マリアがしろ」
「もうっ! 勝手なんだからっ 大きな声で言えないのには訳があるのよ。……だって、その街は、自由都市とは名ばかりの犯罪者の巣窟、だから。表立って出来ない事。つまり、殺人とかの傭兵業を生業にする連中が多いんだって」
そこまで説明をすると、思い出したかの様に、ミリとロゼが言う。何故か、ロゼのその後ろではセルが息を荒くさせていた。
「あ――……、そういやぁ聞いた事、あるぜ。食い詰めたり、やらかした傭兵が最後に落ち着く所だって」
「私にゃ無縁の場所候補、にはしてたわね。カミサマ信じてないは、金持ってないは、な感じがするから」
「ろ、ロゼさん! そこに直りなさい!!」
どうやら、ロゼに対する説教モードに突入している様だ。
ランスと同じで、更生の可能性は皆無で、茨の道だろうけど、それでもめげないのは流石の一言だ。
「セルさんも大変だな……」
「そうですね」
「クルックーは良いのか?」
「………ロゼさんにも学べるとこはありましたので。……セルさんにお任せしてます。セルさんも了承してくれましたし」
珍しく言い淀みながらそう言うのはクルックーだった。何かロゼに思うところがあるのか……、と言うか、思わない事が無い、とユーリは判断して、ただ『気長にな……?』とだけ呟くのだった。
ロゼに対して、なにを学べるのか……? と言うのは、クルックーは発言せず、心の内に留めるだけだった。
「まぁ、何にせよだ! そこの連中なら、戦いは出来そうだな」
「う〜ん……」
「マリアさんの言いたい事は判ります。本来であれば、位置的に立ち入る事のない場所。そして、犯罪者と言う名。不安に思うのも無理はありません。僕も良策だとは言えませんが、現状では募るのはそこが最適だと判断しました。それに、こちら側には名将がおられる」
エクスは、そこまで言うと、ランスの方を見た。
『上手い。策士だな……』とユーリが呟いたのを聞こえた志津香やかなみは、苦笑い。
「がははは。そのとおりだ! 癖ある兵士達を使いこなしてこそ、名将。つまり、オレ様だ。よし! そこで兵士を募るぞ!」
あっという間に、ランスがやる気になったから。
「では、私達がそこへ参りましょう」
「うん。色々と編成もかねた方が良いし、リーザス軍組が行った方が良いかもしれないよね」
メナドやメルフェイスがそう言い、レイラも頷いたその時だ。
「ああ、むさ苦しい男共に襲われてもかなわんから。レイラさん達は、今いる兵士を動かせる様に、準備してお
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