自分の流儀を貫いて
9話:あるよ、守りたいものなら。無くしたけどね
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ゃべっている間に攻撃してこなかったのには、驚いた。優しいんだなぁ。けど、構えの姿勢は崩さなかった。やっぱり、俺の何倍も強いのだろう。俺が今まで戦ってきたのは、犯罪者に管理局員、そしてサイファー。もちろん、殺し合い。サイファーとは戦闘訓練をしたけど、俺の病化特性もあってか、本気で殺しにきていた。死ぬ危険が少ないから安心してやれる、だそうだ。物騒な女だね!
「えっと、ダレン・フォスター君でいいんだよね?」
「はい、そうです。高町なのは一等空尉」
敬語で答える。タメ口には抵抗があった。年上だし、原作キャラだし。フッケバインの皆は仲間だし、家族だからいいけどね。そして呼ぶときは、呼び捨てではなく、階級をつけて。いきなり敵に呼び捨てされたら嫌だろう。俺は嫌だ。敵にさん付けする人も少ないと思うけど。
「えっと、何で君がここにいるの?」
「は?」
なんでって、フッケバインのメンバーだから、と言えばいいのかな。
「事件の報告書読んだけど、たしか君って行方不明に……」
そういうことか。サイファーも俺が行方不明扱いだと言ってたし。よかった、なのはさん事件のこと知ってた。これなら、話を聞けるだろう。
「俺についてはどうでもいいです。それより、マリ……マリ・カーターが行方不明というのはどういうことですか?」
たとえ、捜査に関わっていなかったとしても、話くらいは聞いているかもしれないし、事件の報告書を読んだのならマリのことは知っているだろう。
「どういうことって? それに君、なんでフッケバインなんかに?」
なにか、俺のことについてゴチャゴチャ言っているが、そんなことはどうでもいい。今、一番大事なのはマリのことだけだ。それ以外のことなんて聞きたくはない。
「俺の質問に答えてください。マリが行方不明ってどういうことですか?」
声に少し、怒気を含ませて問う。
「マリ・カーターさんが行方不明っていうのは本当。捜索したけど見つからなかった……」
「そんなわけないだろ! マリは俺が殺してしまったんだ! なんで、なんでそんな……」
なんで、行方不明なんだよ……きっと、誰かに弔われているのだと思っていた。行方不明なんて、浮かばれねぇじゃねぇか!
「ちよっと待って。俺が殺したって何?」
「マリは俺が殺しました。“エクリプスウィルス”の殺戮衝動で。サイファーではなく、俺が。真実ですよ」
「マリと呼んでるってことは、親しかったのかな」
「そうです。この世界で、初めての友達でした」
そのマリを俺は殺してしまったんだ。管理局もマリのことについては捜査が行き詰まっているのか?
「他に何か知らないんですか!? マリのことは!」
「ごめんなさい。事件のこ
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