第2章:埋もれし過去の産物
第29話「秘められし過去」
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」
リヒトを双剣にして、魔力を纏わせる。もちろん、身体強化もしておく。
「はぁあああっ!!」
「っ.....!?」
襲い掛かってきた靄の一点....聖司の闇の欠片目掛けてリヒトを振う。
後ろから迫りくる靄は“創造”した剣で切り裂き、防ぐ。
「.....安心しろ。幸せになる資格なんていらない。...お前は、幸せになっていいんだ。」
「ぁ......。」
闇の欠片の懐まで僕は斬りこみ、リヒトで思いっきり闇の欠片の腹を貫く。
「夢から醒めろ、聖司。いつかまた、“聖司”として会おうぜ。」
「優...輝.....君........。」
靄と共に、聖司の...司さんの闇の欠片は消えてゆく。
「.........。」
刺したリヒトを払い、僕は戦闘態勢を解いた。
「お兄ちゃん!」
「緋雪....。」
緋雪が僕に駆け寄ってくる。
「(.....闇の欠片は、素体とした人物の負の面を強くする。だから、司さんは....いや、聖司はあんな状態になった。....あまり、不用意に触れるべきじゃないなこれは。)」
未来に戻ったら司さんとこの事について話し合おうと思ったが、やめておく。
下手に藪をつついて蛇を出したら堪ったもんじゃない。
「(いつか、司さん自身が向き合う時が来る。その時は、助けになろう。)」
「...お兄ちゃん?」
...っと、思考に浸ってたからか、緋雪に心配されたようだ。
「緋雪、さっきの事は、僕らだけの秘密だ。」
「えっ?どうして....?」
「....聖司の親友として、頼むよ。」
「......分かった。」
さすがに空気を読んで了承してくれる緋雪。
....これは、僕か司さん自身しか介入できない問題だからな。
「....報告しておくか。この一件で、闇の欠片は負の面の感情が強い場合があると分かった。」
「椿さんと葵さん、大丈夫かな?」
「大丈夫だろう。僕らより戦闘経験は多いんだから。」
しかも、今ならユニゾン中限定とはいえ空も飛べるようになっているしね。
そう言いつつ、僕は葵と念話を繋げる。
「『また一つ報告。偽物...闇の欠片はその人物の負の感情を強化している時があるから、気を付けて。』」
『りょーかい!こっちは妖の偽物が頻繁に発生するから面倒だよ!』
「『あはは...頑張ってね。』」
『優ちゃん達こそ!』
そして、また出現した闇の欠片と戦いに行ったのか、念話が切れる。
「妖....地上だからかな?空を飛んだら出現しないんじゃ...?」
いや、そんなの関係ないかもな。というか、
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