リベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW 二話
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、吹き飛ばされていたのは玄弖ではなく、彼を殴ろうとした生徒の方がISごと吹き飛ばされて壁に貼り付いていた。
「な、何だ……!?」
玄弖は、己の両手を見つめた。
「これは!?」
そこには、二本のクナイが彼の両手に握られていたのである。
――あの時の!?
「な、何よ……何なのよ! アレは!?」
周囲の生徒達は突然起こったこの事態に混乱している。
「く、玄弖! それは……!?」
目を丸くして箒が問う。
「わ、わからない……どうして、コレが出てきたのか?」
心当たりはあるが、まさか再び現れるとは思わなかった。
「て、テメェ……よくもぉ!」
他の生徒達は次々とISを展開すると、片手に接近戦ブレードを取り出して玄弖へ襲い掛かろうとする。
「よ、よせ! 彼は丸腰なんだぞ!?」
しかし、彼女たちに箒の言葉などもう聞こえることはなかった。こうなれば、自分の赤椿を展開させて玄弖を守るしかない! しかし、そう思った矢先。
「よくも先輩をぉ!!」
一人の生徒がブレードを振り回して玄弖へ襲い掛かる。
「……!?」
しかし、次の瞬間にその生徒も最初に襲われた生徒こと、先輩と同じように壁へ貼り付けられる。
玄弖の繰り出した軽い回し蹴りが二人目の生徒をあのような結末に変えたのである。
「……」
無言のまま呆然とする玄弖に、再び残りの生徒達全員が彼へ襲い掛かる。
「!?」
だが、それも玄弖によってあっけなく返り討ち担うのだ。横から襲い掛かる生徒へは、素早く背後へ回ると、片方のクナイを背中へ突き刺し、さらに彼の後ろから別のISが襲い掛かると、もう片方のクナイを投げ飛ばして懐へ命中させる。クナイの攻撃は、どれも急所を狙った一撃で生徒の集団を倒してしまった。
「な、何なんだ……!?」
幸い、このクナイに助けられたとはいえ、自分の身に起きた突然の異変に玄弖は恐怖した。
「ッ……!」
しかし、途端に目の前の視界が暗くなり始めた。最後に映ったのは、必死でこちらへ呼びかける箒の姿である……
玄弖は、激しいめまいと共にその場へ倒れてしまった……
「玄弖! 玄弖!?」
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