第62話 監獄
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で確かな変化が起きようとしていた。
地下に降りたゼロ達。
エックスはネージュに今までの…人間優位の政策がネオ・アルカディアで行われていた時と、その前の事情などをある程度話す。
自分はオリジナルであり、ネージュ達の知る今まで人間優位の政策をしていたのは自分ではなくコピーであったことなどだ。
「そうだったんですか…エックス様はこれからどうするつもりなんですか?」
「僕がやることは昔と変わらない。人間とレプリロイドの共存を目指すつもりだよ。君やクラフトみたいな…ね…それからルイン、何を拗ねてるんだい?」
エックスが振り返ると、どことなく不機嫌な表情を浮かべているルインの姿に疑問符を浮かべた。
「何で怒ってるんだい…?」
「分かんない、エックスがネージュさんと話してるとムカムカする。シエルやアリアさんと話してる時は感じないのに」
それは嫉妬と言う感情だが、恋愛に関する精神年齢がまだ低いルインには分からす、二人を見たゼロはシエルとアルエットが観ていた古い恋愛映画というのに確か今の状況と似たような場面があったのを思い出した。
「エックス、浮気は感心せんぞ」
「いきなり何を言い出すんだ君は!?」
いきなりとんでもない台詞を吐いたゼロにエックスは思わず叫んだ。
「それよりも…大丈夫か?」
「ええ、ジャーナリストをやってればあれぐらいのピンチなんていつもの事よ。さっきの目眩ましもいつも隠し持ってるの」
「へえ、今の人間にしては意外とパワフルだね。ネオ・アルカディアの人間って平和ボケしてるイメージがあったんだけど」
ルインのストレートな物言いにネージュは苦笑するが、それは仕方のないことだ。
ネオ・アルカディアの居住区を何回か見てきたルインからすればネージュのような存在はかなり珍しいようだ。
「だがここに長くいるのは危険だな…シエル、聞こえるか?転送を頼む」
『ゼロ!良かった…無事だったのね、ネージュさんも一緒なのね?先にネージュさんをトレーラーに転送するわ』
「ああ、頼む」
「ゼロ…ルイン…エックス様も…ありがとう…」
「俺は集落の人間達に頼まれただけだ、礼なら奴らに言ってやれ…」
「それから出来れば僕のことを言わないでくれないかな?僕はもう、ネオ・アルカディアの統治者ではないし…せっかく、人間達が自分の足で歩こうとしているんだ…。」
「分かりました…このことは黙っておきます。クラフト、ごめんなさい…」
エックスの言葉に頷きながらも、クラフトに謝罪するネージュ。
やり方はどうあれ、自分を守ろうとしてくれたクラフトに対して多少申し訳ないと思っていたのだろう。
ネージュが転送の光に包まれ、レジスタンスのトレーラーの転送室に
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