第62話 監獄
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
絶対にな…クーックックックッ…!さあそこの女…お前はどうする?お前の言う自由とやらと共にエリア・ゼロで死を待つか!?それともクラフトのように、儂のような奴の元で生き長らえるか!儂はどっちでも構わんのだがねぇ!?」
「…くっ!バイル…!!」
拳を握り締めながらバイルを睨み据えるネージュを見て、バイルは陰湿な笑みを深める。
「クーックックッ…そうだその顔だ…苦しみと屈辱と怒りに満ちた表情、それが儂の喜びとなるのだよ…。この喜びこそが…支配者にだけ許された快楽なのだ…!!」
「分かったろう…今、この世界に正義など無いという事が…あるのは生き残る者と死に行く者だけだ。ネージュ…オレは君を死なせたくない…」
ネージュを何とか説得し、救おうとするクラフトに対してゼロ達が武器を構えながらネージュを庇うように前に立つ。
「バイル!これ以上あなたの暴挙は許さない!!」
ZXバスターを向けるルインにバイルは嘲笑を向ける。
「ルイン…わしを撃てるのか…?人間であるこの儂を…?そこの女の目の前で、自らイレギュラーとなってみせるかね…?」
「本っ当に…ムカつく奴…!!」
バイルの言葉に怒りを感じて歯噛みするルイン。
エックスとゼロも武器を構えるが、動けないでいる。
そこにネージュが三人にしか聞こえないくらい小さい声で話しかけた。
「(エックス様…ゼロ…ルイン…私が合図を出したら目を閉じて…)」
「……っ!!」
「さあ…どうする?人形共…!女…!」
「私は…誰かに支配されて死んだように生きるくらいなら…今を精一杯生き抜いて!!笑いながら死ぬ方を選ぶわ!今よ!えぇいっ!!」
ネージュの合図にゼロとエックスとルインは目を閉じ、それを確認したネージュの投げた閃光弾が炸裂した。
「何っ…!目眩ましか…!!」
「クッ、何も見えん…!この女ぁ!!」
「ゼロ!!」
「分かっている!はああっ!!」
クラフトとバイルの目が眩んでいる隙にゼロがチャージセイバーを床に叩き込んで穴を開けると、エックスがネージュを抱き抱えながら飛び降り、ゼロとルインもそれに続いた。
しばらくして視力が回復したクラフトとバイル。
辺りを見回しても床に穴があるだけでゼロ達はいない。
「小癪な…逃げおったか…フン、まあよい…クラフト、ラグナロク作戦を続行しろ。ゼロ達やあの女に見せつけるのだ…わしに逆らう事がいかに愚かな事であるかをな!!」
バイルが転送の光に包まれ、この場を去る。
「…“死んだように生きるより精一杯生きてから死ぬ”、か…ネージュ…俺は…」
逃げる直前にネージュが残した言葉を反芻するように呟くクラフト。
ネージュの言葉によって迷っていたクラフトの中
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ