機動戦艦ナデシコ
1253話
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こに書かれているのは『不明』『アンノウン』『謎』『疑問』『怖い』といった言葉の数々。
他にも色々とあるが、取りあえずその手の言葉が幾つも並んでいる。
『……という事です』
「えっと、それはオモイカネのデータにもアクセルさんのデータは何もないという事でしょうか?」
『はい』
「つまり、彼の言っている戸籍がないというのは本当だと?」
『はい』
「過去に遡っても?」
『過去?』
「はい。100年程前ですが。本人そのものではなくても、似ているDNAデータとか」
何だ? 100年前とか、やけに具体的だな。
何か心当たりがあるとかか?
ともあれ、そんなプロスペクターの言葉はあっさりと否定される。
『いえ、そのような事は。似ているデータそのものが存在しません』
「そう、ですか。……分かりました。ありがとうございます、ルリさん」
『はい』
その言葉と共に通信が切れる。
「さて、今回の場合はどう考えていいのやら」
「いや、それは俺が聞きたいんだけどな。そもそも、100年前ってのは妙に具体的だが、何か心当たりがあるのか?」
「そういう訳ではありませんよ。ただ、そのくらい昔ならアクセルさんのご先祖様でも見つかるのではないかと思いまして。……少し話は逸れましたが、アクセルさんの要望は分かりました。さすがにその辺は私の独断で決める事は出来ませんので、本社の方に連絡して判断を待つ事になるかと」
「その間、俺はどうなる?」
「暫くナデシコに留まって貰う事になると思います。それに、もしアクセルさんがナデシコに所属するのでしたら、ミロンガ改でしたか。あの機体を出撃させる時にどうするかを考えないといけませんし。出撃する度に毎回荷物搬入口を展開するというのは難しいですから」
まぁ、それは納得出来る。
荷物搬入口を展開するという事は、このナデシコに限らず弱点を剥き出しにするようなものだ。
多くの敵がいる状況で、毎回そんな真似をしろというのは……幾らこのナデシコが高性能戦艦であろうとも、色々と無理があるだろう。
こちらとしても、出来れば格納庫からすぐに出撃出来るようになっているのに越した事はない。
まぁ、今からそれをどうにかするってのはかなり難しそうな気がしないでもないが。
「では、アクセルさんがこちらに要望する条件は他にありませんね? これからナデシコは一旦地下ドッグに戻ってアクセルさんの件を検討する事になると思いますから、もう暫くお待ち下さい」
さて、これからどうなるのやら。
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