第61話 人間の集落
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の…?初めて取材した時のあなたは…もっと誇り高い戦士だった…。ネオ・アルカディアの戦士として世界を平和にしてみせるって…人間を守ってみせるって…私に約束したでしょう?」
かつて理想を語り合った二人。
当時の二人はまさかこんな形で再会することになるとはネージュもクラフトも思わなかっただろう。
「…ああ、確かに約束した。だから俺はこうして君を守りにきたんだ」
「きゃ…っ!?」
クラフトがネージュを捕まえたのと同時に二人は転送された。
「あ…っ!!」
止めようとしたが、間に合わず伸ばした手が空を掴む。
「くそ…っ」
「ルイン…」
「ごめんなさい、ゼロ。ネージュさんが…」
「ああ、分かっている」
落ち込むルインの頭に手を置く。
昔、ハンター時代に任務で失敗した時もこうしてくれたことを思い出し、ルインは苦笑した。
『ゼロ、ルイン。聞こえる?レプリロイド達の反応が集落から離れていくわ…集落を守りきったのね』
シエルから通信が来たので、即座にゼロはネージュがクラフトに連れ去られたことを伝える。
「…シエル、ネージュがクラフトに連れ去られた。反応を追えるか?」
『何ですって!?分かったわ…すぐに調べてみるわね』
シエルがネージュの行方を探し始めた時、複数の足音が聞こえ、そちらに振り返る。
「あの女…ネオ・アルカディアのレプリロイドと知り合いだったのか…俺達に協力する振りをして、ずっと黙ってやがったんだな」
「あんたも…あのレジスタンスのレプリロイド…ゼロだったとはな、何が伝説のレプリロイドだ。さっきの奴も人間のためにとか言っておきながら、俺達の集落をこんなにしやがって…」
忌々しそうに吐き捨てる集落のリーダーのラファール。
ティフォンは連れ去られたネージュをどうするのか尋ねる。
「ねえ、ネージュお姉ちゃんを助けにいかないの?」
「あ、ああ…あの女はレプリロイドの仲間だったんだ、危険を冒してまで助ける必要なんかないんだよ…」
「え…そんな…酷いよ…」
それを聞いて顔を顰めるのはルインだった。
「ネージュさんを見捨てるの?あなた達とこの集落のために私達との戦いに体を張って止めに入ったのに?」
「…ああ、それがどうした!あの女を助けたらまた集落が襲われるかもしれないだろう!!」
「…あなた達って最低だね」
トルナードの言葉にルインは表情を顰めながら吐き捨てる。
「仲間を助けようともせずに、ただのうのうと集落の中で生きるだけなら、ネオ・アルカディアに残った人間達と何も変わりはないと思うがな…」
「な、何だと!」
「…ならお前達は、何のために危険を冒してまでネオ・アルカディアを抜け出してこ
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