機動戦艦ナデシコ
1252話
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それだけ有能で、日本人以外でも採用されているのか、それとも実はゴート・ホーリーじゃなくて、豪人・堀井とかだったりするのか?
何だか意外にありそうな名前なような気はするな。
ともあれ、ゴートに案内されてナデシコの中を進んでいく。
俺にこの艦の情報をあまり与えたくないのだろう。特に説明の類もないままに通路を進む。
いや、それは単純にさっき脅し過ぎたせいか?
ともあれ、そのまま進み続けて最終的に到着したのは特にこれといって特徴のない部屋だった。
まぁ、ここで奇をてらった部屋を用意されても、それはそれで驚くのだが。
「ここだ。……ゴートです。彼をお連れしました」
「いやいやいやいや、よくぞおいで下さいました。いや、本当に今回は助かりました。いや、本当に。連合軍の基地が破壊されたことに対してのお見舞い金も支払わなければならないのですが、アクセルさんのおかげで死亡者0! 重傷者も数人で、軽傷者はそれなりに多いのですが……いや本当に助かりました」
プロスペクターが、俺の顔を見るなり笑顔でそう告げてくる。
それにしても、連合軍との通信でも言っていたが、いやいやってのが多いな。
口癖か何かか?
プロスペスターの護衛なのだろう。ゴートが少し離れた位置へと移動するのを眺めながら、口を開く。
「こっちとしても色々と下心があってやった事だから、気にしなくてもいい」
「そうですか、そうですか。それにしてもアクセルさんの乗っていた機体は素晴らしい性能ですな。うちのエステバリスも自信のあった機体なんですが……」
そう告げ、探るような視線を向けてくるプロスペクター。
ここまで完全に身元不明の存在なんだから、それは当然だろう。
寧ろ、さっきの連合軍のように強引にこっちを拘束してこようとしてこないだけ好印象だ。
俺も自分自身がどれだけ怪しいのかは、きちんと理解しているし。
「だろうな。あの機体は俺が知っている機体の中でも、それなりに高性能な機体だし」
「それなり、ですか。正直、私共ネルガルとしては、非常に興味深いのですがね。あのような機体が開発されているなどという情報は今まで全く察知出来ませんでしたし。あれだけの機体であれば、多かれ少なかれ情報が入ってきてもおかしくないというのに」
眼鏡をクイッと直し、プロスペクターは俺の方へと意味ありげな視線を送りながらその言葉を口にする。
「アクセルさん、もしかして貴方……別の世界からやって来たんじゃないですか?」
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