暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
109話:『星々(れきし)』(前編)
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言葉を聞いて、思わず笑みを浮かべる。
「信じてますよ、今までも―――そして、これからも」
フッと微笑する声が聞こえた。そしてヴァイオリンの音が消えると同時に、目の前に光が移動して来た。
その光は前まで来るとUターンして、まっすぐに向かってくる。バックルの宝石に吸い込まれるように消えると、新たな炎≠ェ灯った。
暗い空間には、新しい星が輝いた。周りには二つの大きな星と、無数の小さな星。
全て星々が、確かな繋がりを主張するように輝く愛≠フ星。その輝きは星団のよう。
新たな覚悟を胸に―――ただ、駆ける。
「おおおぉぉぉぉぉぉ!!」
雄叫びと共に、男は両手を広げた。
するとどうだろう、彼の身体中に銀に輝く鎖が、幾重にも巻き付いたではないか。
ジャリ、と一度強く拘束するように止まると、次の瞬間にはその鎖は全て弾け飛んだ。
そこにいたのは、先程までの赤い戦士ではなかった。
丸みを帯びた赤い複眼は、ジャック・オ・ランタンを思わせる黄色いものに。赤い胸部に両肩と右足に、カテナと呼ばれる拘束具が取り付けられている。
それは本来ファンガイアの王≠フ象徴とされる鎧……
―――『黄金のキバ』と呼ばれるキバの鎧≠ナある。
走る度に鎖が音を立て、両手を広げる様はまさにヴァンパイアの如し。
「このぉぉぉぉ!!」
その姿を見た男は、剣を銃へと組み換え銃口を向ける。
引き金が弾かれ銃弾が放たれる。数発地面に命中するが、キバの鎧を纏った男に命中することはなかった。
男は弾丸が到達する前に跳躍することで回避し、空中で体を捻り見事銃を放った男の背後に、背中を取る形で着地した。
「ぬぅッ!」
「ッ!」
対し男はすぐさま銃を剣へ戻し、振り返りながら左下から斜めに振り上げる。
それを立ち上がりつつ避け、更に振り下ろされる一撃を避け、右足を振り上げることで剣を弾いた。
弾かれた勢いをそのまま利用し、回転しながら後退。構える男に対し横一閃の剣撃を放つが、再び跳躍することでそれを避ける。
先程と同じように体を捻ることで背中を取る形で着地する。すぐに振り返り攻撃しようとするが、その前に肘鉄が男の腹部を直撃する。
苦悶の表情を浮かべ数歩後退、更にそこへ左右の連打が腹部へ追い討ちをかける。
「だぁあッ!」
「ぐぁ!?」
そして最後に、右拳を顔に打ち込んだ。
男は吹き飛ばされ、地面を転がる。殴り飛ばした男は、まるで照準を合わせるように左の掌を向け、右拳を引く。
「はぁぁぁ…!」
静かに、だが力を溜めるように。
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