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転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1251話
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ん、アクセルさんをナデシコまで連れて来て下さいな』
『え? あ、はい。分かりました』
『それと、エステバリスのパイロットとしても登録したいのですが、それは構いませんか?』
『え? 俺はコックなんすけど』
『それはそれ、これはこれです。……まぁ、この件に関しても後でお話しましょう。では、お願いします』
『俺のゲキガンガー返せよなぁっ!』

 何だか最後に妙な声が聞こえてきたが、取りあえず話は纏まったって事でいいんだろう。

「じゃあ、テンカワだったな。案内を頼む」
『うん、任せてくれよ。……って言っても、見て分かると思うけど、あの戦艦に行くだけなんだけど』

 エステバリスがナデシコの方を指さす。
 ……随分と芸の細かい機体だな。

「なら、行くか」
『ああ』

 エステバリスは多少気になるが、ここで何かをしていても意味がないと判断、ナデシコの方へと向かう。
 戦闘中という訳でもないので、速度はそれ程出さずに移動していると、地上を進んでいるテンカワが不意に呟く。

『なぁ、えっと、アクセルって言ったよな? あんた、あんなに大量の木星蜥蜴と戦って怖くなかったのか?』
「は? 怖い?」

 テンカワからの通信に、自分でも分かる程に不思議な気分になり……だが、次の瞬間には先程テンカワがコックだとか言ってたのを思い出す。
 恐らく……いや、間違いなくテンカワはパイロットが本職って訳じゃないんだろう。
 こういう奴がBETAと戦えば、多分死の8分を超えられずに死んでいくんだと思われる。

「そうだな、もう慣れたってのが正しいな」

 俺が初めての戦場に出てから、どれだけの年月が経ったのか。
 その間に潜り抜けてきた戦場の数は、それこそその辺のパイロットとは比べものにならない。
 システムXNを使えば色々なアニメや漫画、ゲームといった世界に転移するが、それらの原作主人公であっても、俺より多くの戦場を潜り抜けた事のある者は少ないんじゃないだろうか。
 そう言える程の戦場を俺は経験してきている。
 もっとも、別にこれは自慢出来る事じゃないが。
 それに俺がこうして安心して戦場に出られるってのは、混沌精霊である俺が物理攻撃で死ぬ事はないというのがある。
 この世界に魔法の類は存在せず、科学の発展している世界であるという時点で俺の生存は保証されたようなものなのだから。

『慣れたって……ずっと木星蜥蜴と戦ってきたのか?』

 一瞬テンカワの言葉に意表を突かれるが、すぐに納得する。
 そりゃそうだよな。この世界の中で戦いと言えば木星蜥蜴だけなんだから。
 いや、正確にはもっと他にも色々とあるんだろうが、それでも木星蜥蜴との戦いの割合が最も多いのは事実だ。

「そうだな。ま、そういう事にしておくよ
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