第四十五話 牟田大尉!刺繍も芸術!!その十二
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「御主達も本物じゃ」
「本物の屑かよ」
「そう言うのかよ」
「そうじゃ」
まさにというのだ。
「死んだら餓鬼道間違いなしじゃ」
「ふん、勝手に言ってろ」
「どうせゲスト出演だしな」
「俺達は天下の主役だぞ」
「主役にそんなこと言っても何にもならないぜ」
「ではだ」
ここでだ、牟田の刺繍が完成した。今度は。
安土城だ、そこには豪華絢爛そのものがあった。誰もがそれを見て息を飲んだ。
「凄いな」
「天才だな」
「色合いも完璧」
「細部のレイアウトも」
「織田信長さんもびっくり」
「流石だな」
「見事じゃ!」
今度は織田信長の幽霊が出て来て言った。
「流石と言っておこう」
「これは織田信長公」
「御主達の活躍は見ておる」
常にというのだ。
「それを見せてもらったが」
「それがですね」
「見事じゃ」
こう言って牟田を絶賛するのだった。
「御主達の勝利は間違いなしじゃ」
「有り難きお言葉」
「へっ、それはどうかな」
「勝負はまだこれからだぜ」
二人はここでこう言った。
「まだ一ラウンド」
「わからないぜ」
「勝負は最後までだよ」
「最後までわからないんだよ」
「劉邦だってそうだろ」
「最後の最後で勝っただろ」
宿敵である西楚の覇王項羽にだ。
「それまで負けまくってたけれどな」
「それも壮絶にな」
一敗地に塗れる、この言葉が生まれた位にだ。
「五十六万の大軍で三万の項羽軍に負けたりな」
「その後もやられっぱなしだっただろ」
「けれど最後は勝った」
「そして皇帝になっただろ」
「だから俺達もな」
「最後の最後に勝つんだよ」
こう言っていくのだった。
「主役が勝たないとどうなるんだよ」
「ライオン仮面やオシシ仮面みたいになるかよ」
某ドラえも○のネタである、主役が死んでその後の話でも主役が死ぬというどうなるのかというあらすじである。
「あの漫画どうなったんだろうな」
「おかめ仮面とか出て来たみたいだけれどな」
「まあ普通主役は死んだと思っていてもな」
「生きてるものだよ」
そうしたものである、普通は。
「しかしこの作品は違うぜ!」
「主役は常に勝つ!」
「それも絶対にな!」
「例え何があっても勝つんだよ!」
こう言いつつだ、二人は第二ラウンドも刺繍をしていった、無論日帝衆も。
得点はだ、どうだったかというと。
「今は八九九対九〇〇か」
「一点差で俺達の負けか」
「このままいったらな」
「俺達が百点取ってもな」
「日帝衆が百点取ったらアウトだな」
「負けだな」
それが確実になってしまうのだ。
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