第四十五話 牟田大尉!刺繍も芸術!!その十一
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「それでは救われません」
「へっ、これでも殺人とかセクハラはしてねえぜ」
「不倫も窃盗もな」
「心根はどうでも犯罪はしてねえぜ」
「それも一切な」
「だったら問題ないだろ」
「聖書で禁じられてる犯罪もしてねえぜ」
神曲の地獄に落ちる様なことはというのだ。
「全然な」
「そうしたことはしねえからな」
「だから地獄にも落ちねえぞ」
「落ちる筈がないだろ」
「仏教だと餓鬼に生まれ変わる」
今度は仏教だった、見れば今度は一休さんの幽霊がいた。
「この連中は絶対にそうなる」
「おう、いきなりまたすげえ人出て来たな!」
「この作品幽霊出過ぎだろ!」
作者の好みである。
「というかルネサンスの人と室町時代の人が共演か!」
「しかも海遊館で!」
これまで誰も書かなかった話であることは間違いないだろう。
「どういう話だよ!」
「というか何で一休さん出て来たんだよ!」
「それも肖像画の髭ぼうぼうのな!」
「アニメの子供じゃねえんだな!」
「私が縫ったから出て来られたのね」
言って来たのは瞬だった、見れば彼女の刺繍がまさにその一休さんの肖像画を縫ったものだった。それも完璧に。
「そういうことね」
「悠木大将、お見事ですぞ」
一休さんはそう言ってだ、瞬のところに歩いていき。
瞬に真剣を差し出してだ、こう言った。
「これをどうぞ」
「これは虎徹ですね」
「そうです、貴女が本物の武人なので」
それ故にというのだ。
「真剣の中でも義侠心に満ちた者が持つというこの剣を」
「私に下さるのですか」
「木刀は偽物です」
だから人は殺せないとだ、一休さんは言ったことがある。
「しかし真剣はです」
「本物ですね」
「本物の貴女に差し上げます」
「有り難きお言葉、しかしです」
瞬は一休さんに謙遜して応えた。
「私はまだです」
「この虎徹を受け取るにはですか」
「及びません。それに今は勝負中ですので」
「だからですか」
「受け取れません」
「そうですか、そう言われてこそです」
まさにというのだ。
「真の人物です」
「そのお言葉だけ受け取らせて頂きます」
礼儀正しく言う瞬だった、だが。
ジャスティスカイザーの二人は一休さんにだ、手を振って言った。
「そいつがいらねえっていうんなら俺達にくれよ虎徹」
「それ売って金にするからな」
「虎徹って有名だから高く売れるんだよ」
「国定忠治や近藤勇が持ってて有名だったからな」
近藤が持っていたのはどうやら贋物だったらしいがだ。
「売ったらどれだけ高く売れるか」
「その金で遊び暮らすからな」
「だから俺達に譲ってくれよ」
「高く売ってやるぜ」
「御主達にはこれをやるわ」
一休さんは二人にこう言ってだ、そしてだっ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ