第四十五話 牟田大尉!刺繍も芸術!!その九
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「動き止めて死ね!」
「それか食ってやるぞ!」
「魚までこれかよ!」
「金魚すくいの時の金魚も大概だったがな!」
「それだけあんた達が嫌われてるってことでしょ」
その二人に瞬が言う。
「要するに」
「けれど幾ら何でもこれはないだろ」
「ジンベエザメのファックユーって何だよ」
「魚までそうするのかよ」
「親子連れだけじゃなくてな」
「日頃の行いのせいよ」
瞬は実に冷静に告げた。
「卑怯なことばかりしてるからよ」
「地球のあらゆる生物に嫌われる」
「そういうことか」
「そうよ、それが嫌だったらね」
それならと返す瞬だった。
「日頃の行いをあらためることよ」
「誰がそんなことするかよ」
「絶対にするかよ」
本当に相変わらずの二人である。
「そんな坊さんみたいな暮らし何が面白いんだ?」
「人間やっぱり酒と女とご馳走だろ」
「あと金な」
「こういうのだよ」
まさに煩悩こそが人生だというのだ。
「そんなの絶対にするか」
「欲望のまま生きてやるぜ、俺達はな」
「人間やりたいことをやれ!」
「法律に触れなければいいんだよ!」
二人は持論も出した。
「酒は身体を壊さない程度!」
「女の子は彼氏持ちか人妻さん以外!」
「食いものも健康も考慮して!」
「そうして楽しめばいいんだよ!」
「それでいいだろ」
「人間はな」
「というかヤクザの女房に手を出せ!」
これだけで死を覚悟しなければならない遊びである、要注意。
「それで南港に沈め!」
「甘味のキャラみたいにな!」
「あの着ぐるみみたいにな!」
見た限り手を出した人妻さんは全員旦那がそっちの筋だった。
「それでリアルで死ね!」
「南港はこの海遊館からすぐだぞ!」
「さあレッツチャレンジ!」
「ヤクザの奥さんと一晩!」
「うっせえ、誰がそんなことするか!」
「人妻さんは風俗だけだ!」
二人は中指を突き立てマスクの上から額に青筋を立てていつもの抗議をした。
「リアルでは人妻さんは危険だろ!」
「慰謝料がっぽり取られるぞ!」
「こっちも家庭崩壊するしな」
「ましてや相手がヤクザ屋さんと確実に死ぬだろ!」
「ガチで『行方不明』になるだろ!」
「俺達にそうなって欲しいのかよ!」
「そや!」
これがモブの人達、全世界の返答だった。まさに全世界がこの時一つになった。そのことを言ってそうしてだった。
モブの人達はさらにだ、怒って話した。
「ホンマに死ね!」
「ヤクザ屋さんに刺されてもいいぞ!」
「ピストルで撃たれてもな!」
「特に組長さんの奥さんだ!」
「和服の似合う極道の人にな!」
そして死ねというのだ。
しかしだ、二人は言った。
「俺達はそんなことしねえんだよ」
「何があってもな」
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