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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
一の刻・少年期編
第十八話「運命という名の悲劇と別離」
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ュカの持つ袋の中から淡い光が漏れている事に気付き、中身を取り出す。
『これはゴールドオーブ。何故この子がこの様な物を?ほほほ、まあいいでしょう。これさえ壊してしまえばもはや天空城の復活はありえません』
ゲマのゴールドオーブを掴むその手に黒い光が集まって行く。
その黒い光に黄金色の光は次第に失われて行き、皹が入ったと思うとゴールドオーブは粉々に砕け散ってしまった。
『これで良し。ではしっかりと働いて来て下さいね。《バシルーラ》』
ゲマの放ったバシルーラによって、リュカとヘンリーは光となって飛び去って行った。
『後はあの魔物ですが……、まあ捨て置けば何れは魔性を取り戻すでしょう。さて、邪魔者であったパパスが死んだ事をあのお方にご報告に行くとしますか。さぞお喜びになる事でしょう、ほっほっほっほっほっ』
高笑いを残したまま、ゲマの体は黒い霧の中へと消えて行った。
―◇◆◇―
その頃……
「はあ、はあ、はあ。何なのでしょう、この例え様も無い胸騒ぎは?待っていて下さい、パパス様、坊ちゃま!今このサンチョがお傍に参ります!!」
留守を任されていたサンチョはラインハットへとひた走る。
〜アルカパ〜
「どうしたのビアンカ?」
「ママ、リュカは大丈夫かな?」
「何よいきなり」
「何だか急に心配になって。胸がドキドキして止まらないの」
「大丈夫よ、何たってあのパパスさんがついているんだからね」
「うん、そうよね。(無事だよね、リュカ)」
リュカと共にレヌール城を冒険したビアンカの胸にも胸騒ぎがざわめいていた。
〜岬の修道院〜
「フローラ、どうしたのですかフローラ!?」
「うっうっうっ…シ、シスター・ラルカ。うううう…」
「何を泣いているのですか?」
「私にも分かりません。ただ、夜空を見上げていたら一筋の流星が流れ、それを見たら涙が止まらなくなって」
「流星?何か災いの予兆でなければ良いのですが」
岬の修道院で修行を始めたばかりの少女は空を流れた流星を見て涙を流す。その胸の中にビスタ港で再会の約束をした少年の笑顔が浮かんでいた。
そして流星が流れて行った先には天に届くばかりの雄大さを誇るセントベレスと呼ばれる山があった。
―◇◆◇―
そして誰も居なくなり静寂さが戻った此処、古代遺跡では………
「ガ、ガウウ……」
ようやく目を覚ましたリンクスだが、既に其処には誰も居なくなっていた。
「グウ、ガウ?…キュオオーーン!」
辺りを見回しリュカを呼ぶリンクスだが、当然の事ながら返事は無い。
そしてリンクスはリュカ達を探す為に走り出した。
「ガウッ。キュ〜ン、キュ〜ン!」
リュカの
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