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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
一の刻・少年期編
第十八話「運命という名の悲劇と別離」
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まで黙ってきたがお前の母親は生きている」
「か、母さんが?」
「お前には…、お前達にはこれから苦しい試練が待っている事だろう。だが、その試練に、運命に打ち勝ち、母さんを…マーサを救い出してくれ」
「父さん…、父さんは?」
「私は……どうやらこれ以上お前の傍に居てやる事が出来ぬ様だ」
「い、嫌だ、そんなの嫌よ。と、父さぁん」
リュカは涙を流しながらパパスへと手を伸ばすが、傷付いた体は思うように動かず近付く事すら出来ない。
「ヘンリーよ、約束を守れずにすまない。出来る事ならばリュカを…、がはっ!」
「パ、パスさん。分かった、分かったから、死なないで…」
体中傷だらけで息も絶え絶えに、それでも笑いながら自分に語り掛けて来るパパスにヘンリーは泣きながらもそう言う事しか出来ない。
『もういいでしょう?それではお別れの時間です』
「そうだな……、これで…最後だ!」
そしてパパスは最後の力を振り絞り、ゲマへと飛び掛る。
『な、何を!? 離しなさい!』
『貴様!ゲマ様から離れろ!』
『この死にぞこないがっ!』
ジャミとゴンズはゲマに組み付いたパパスを引き離そうとするがパパスは組み付いて離れない。
「父さん、父さあぁぁぁん!」
「パパスさん!」
「息子よ……いや、息子達よ。私は何時までもお前達を見守っている、何時までも……愛しているぞ。………さらばだ!」
『この魔力の波動。貴方…まさかっ!?』
「貴様等には地獄まで…付き合ってもらうぞ!」
『や、止めなさい!』
そしてパパスはその禁断の呪文を唱えた。
「メガンテ!」
その瞬間、辺りを眩い閃光と衝撃が唸りを上げる。
『ぐおおおおーーーーーーーーっ!』
『『ぎゃあああーーーーーーーーっ!』』
《自己犠牲呪文・メガンテ》
それは大気中の魔力を体内に取り込み、己の命を起爆剤にして敵を道連れに自爆をするまさに最強の呪文の一つである。
「「うわああーーーーーっ!」」
リュカにヘンリー、リンクスは爆風で吹き飛ばされて再び意識を失ってしまう。
爆発が収まり、辺りに静寂さが戻ってきた時、倒れているリュカ達の下に一つの人影が歩み寄って来た。
『ほっほっほっほっほっ!流石は人間界最強の剣士と呼ばれた男。やはり一筋縄では行きませんでしたね。もしやと思い、人形を用意しておいて正解でした』
なんと、その人影こそが本物のゲマであった。
先程までのゲマは偽りの体を暗黒魔力で操っていただけに過ぎなかったのだ。
『まあ、おかげさまでこの子供達もそう簡単には死ねなくなりました。まさに最上の奴隷となって働いてくれる事でしょう。おや、この子が持っているこれはまさか…』
ゲマはリ
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