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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
一の刻・少年期編
第十八話「運命という名の悲劇と別離」
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と知ったリュカとリンクスはパパスを探す為に先を急いだ。
暫く進むと数体の魔物と闘っているパパスを見つけ、加勢しようとしたが駆けつけた時には既に勝負は付いていた。

「どうしたリュカ、王子は見つかったのか?」
「ううん、まだだけどヘンリーを攫った連中が酒飲みながら喋ってたんだ。ヘンリーは地下の牢屋に閉じ込めているんだって」
「そうか、でかしたぞ!その賊共の事は後回しだ、急いで王子を助けに行くぞ」
「うんっ!」

地下水路の先の牢獄にヘンリーは捕まっている。
リュカが探り出したその情報を頼りにパパスは地下に通じる階段を探して行く。
先に進んで行くと階段を見つけ、降りた先には水路が広がっていてちょうど筏もあった。
さっそく筏に乗り込んで水路を進むとその先に幾つかの牢獄があり、その中の一つにヘンリーが閉じ込められていた。

「ヘンリー、助けに来たよ」
「リュカ?」
「くそ〜〜、駄目だ。鍵が掛かってて牢屋が開かないよ」

リュカはこっそりと鍵の技法を使ってみたのだが牢屋の鍵には通じなかったらしい。

「退いておれリュカ」
「う、うん」
「くううう…、はああぁぁぁぁっ!」

パパスは牢の扉の部分を掴むと力任せにこじ開けた。

「さあ王子、城へと帰りましょう」
「何しに来たんだよ……?」
「王子?」
「ほっといてくれたら良かったんだ!どうせ俺なんかが居たところで城の連中の迷惑にしかならないんだ。今回の事で嫌になる位それが解った。そうさ、いっその事このまま死んでしまえば父さんの所に行けるし、あの王妃だって…」
「王子…、そなたは…「バカーーーーっ!」…リュカ?」

パパスはヘンリーを叩こうと手を振り上げるが一瞬早くリュカがヘンリーを殴り飛ばした。

「くっ、痛ってぇ〜〜。何しやがる!」
「うるさい、この弱虫!」
「弱虫だと?」
「そうだよ!僕らが何の為にここまで来たと思ってるんだ、お前を助ける為じゃないか!なのにかんたんに死ぬなんて言うなんて!」
「其処までだリュカ」
「父さん…」

パパスは怒りで頭に血が上っているリュカを撫でながら宥める。

「王子…、いやヘンリー。リュカの言う通りだ、私達はお前を助けに来たのだ。なのにお前がそんな悲しい事を言ってどうする?」
「だけど俺には…、もうあの城に居場所なんて」
「お前の居場所ならあるぞ、私達の家だ」
「えっ?」
「そもそも私が呼ばれたのはお前を預かる為なのだからな。お前もそう聞かされていた筈だが?」
「でも、俺が行くとリュカやパパス殿に迷惑が…痛てっ!」

俯きながらそう呟くヘンリーをパパスは拳骨で殴る。

「子供がそんなくだらない事を心配するものじゃない、それと預かる以上お前は既にもう一人の私の子供だ、王子として特別扱いなど
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