45話
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
」
「それより。泰人が危ない」
「まだシステムが治ってないみたいだし、行く価値はあるさ」
そしてドアノブを回し、入る。こんなことを起こしたやつを必ず突き止めるために。
「さて・・・っといきなりか」
何やら敵の声が聞こえる。そして微かに精神が乗っ取られるような感じがしたので能力を解放し警戒を続けていると、目の前が急に変わり、見慣れた景色が広がる。
「・・・!ここは」
俺が生前いた世界の家族の家の中だった。
「あら。ここにいたの。ほら、ご飯よ」
と声をかけられる。だが俺は冷ややかな目で見つめ万華鏡写輪眼を解放。
「待ってくれ」
そう呼ぶと母親らしきものは振り返る。と同時に幻術をかける。能力者を探知できるように意識を全てそちらに集中する。
「ワ、ワールド・・・・パージ・・・」
母だったものが何か呟くと途端に崩れ、周りの景色はガラリと変わり闇の中で光の線が所々走っていた。
「っと。今度は当たりのようだな」
そうして少し進んでいくとラウラに似た少女が氷に包まれた像を見ている。
「こんばんは」
「・・・・・」
彼女は振り返りこちらを見てくる。
だが、両目は閉じていた。
「お初にお目にかかります。私の名はクロエ。クロエ・クロニクル。まさかここでお会いするとは思いませんでしたがこれもあのお方の予想通りですね」
「あのお方・・・それにその名前。・・なるほど、このハッキングはあの人しか出来ないわな」
「・・・?」
「すまんすまん。まさか束さんがこんなところにちょっかい出すとは思わなくてさ。でも今回の目的が織斑先生ならまた別だもんな」
「・・・・・」
「だんまりか。別にそんなことはどーでもいいんだ」
その言葉を放った瞬間クロエが身を震わせた。なぜなら、また部隊を壊滅させた時の泰人の殺気にあてられたからである。
「だけどな、あんまり俺の大切な仲間を危険に晒すようなことしてっと」
すっと息を吸い、押し殺すような低い声で言った。
「潰すぞ」
「っ!・・・ご無礼を承知で申し上げますが」
クロエはこの後の自分の発言次第で目の前の男に消されるのを確信した。それでも自分にも曲げれないものがある。例え、自分が殺されようとも。
「今回の事は束様の深い思慮の上での行動。例え、犠牲が出ようとも私は目的を遂行する。私の存在が亡くなろうとその意思を曲げることは出来ません!」
「・・・・・」
泰人に対する決意の一言を言って、クロエは目を瞑りぐっと唇を噛んで耐えていたが、泰人は少し無言で見つめていた後深いため息をついた。
「・・・は〜。わかった。なら別
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ