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恋姫†袁紹♂伝
第35話
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総大将同士の相討ちもありえた。

「ああもう! なんで追ってこないのよ!!」

 そんな安堵の空気が流れる中、一人不満げに叫ぶ者が居た。
 孫策だ。彼女からしてみれば今回の件も初日と同様一進一退の展開であり、刃を交えさせることのないそれは、消化不良もいいところだ。

「……はぁ」

 孫策の様子に、先程とは違う種類の溜息を周瑜は洩らした。

 気分屋な孫策は盛り上がっているとき武力が向上する。
 その逆も然り、不満が溜まっていれば腕が鈍るのだ。

 初日は策を詰める為と断ったが。今夜あたり彼女の天幕で、その不満を解消させてやらねばなるまい。

「戦はまだ始まったばかり、武人で無いとは言え体力は温存したいのだが……な」

 言って周瑜は天を仰ぐ、沈みかけた太陽の光が眩しく感じた。






 
 


 
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