IF 完全平和ルート
偽装結婚シリーズ
被害者達の偽装結婚
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「木の葉でも罠作りに長けた者達を集めて、一度中に入ったら外側から鍵を開けられない限り出て来られないという屋敷を作らせて、二人を中に閉じ込めたまでは良かったんだが……」
「あの時は大変だったな……。ミト殿が大騒ぎするわ、扉間殿が無表情のまま屋敷を破壊しようとして全員で止める羽目になるわ……」
「ブラコン、シスコン兄弟だからね」
――以下、回想。
『お放しなさい! さもないと、貴方方の円満な家庭生活に修復不可能な皹を入れて差し上げますわよ!!』
『み、ミト殿! それだけは勘弁! ――って、誰か扉間殿を止めろ!! 禁術使用して屋敷を破壊しようとしているぞ!!』
『わー! これだから火影の弟妹はぁぁああ!! ――って、あれ?』
『おい! 今、物凄い音がしたんだが、一体何の音だ!?』
『うわ、屋敷が半壊してる!? い、一体何が……!?』
『――……あれ? ミト、それに扉間? おまけに皆まで、どうしてここに?』
『柱間様ぁ!!(ここで拘束していた男を思い切り突き飛ばす)』
『ご無事でしたか、姉者!!(やはりここで拘束していた男達を弾き飛ばす)』
『ああ。中に入った途端、鍵がかけられて出られなくなったのは困ったが、そこはほら(ぐっと握り拳を作る)』
『……一体何の茶番だ? 柱間、貴様何か知っているか?(燃え尽きた男達を見渡す)』
『いや、何も』
――回想終了。
「…………」
「……閉じ込められた側の攻撃力に対して、配慮を巡らせていなかったと言うか、なんと言うか」
「罠作りの腕自慢達も意気消沈していたよね」
「ああ。何でも力技で罠を壊されるなんて罠師失格だとか、何とか……」
唐突に薄い金髪の男が立ち上がって、虚空に向かって叫び出す。
「――だぁぁあ、もう! 無糖120%のラブコメなんて、ラブコメじゃねぇよ! 見ているこっちが見てられなくなるわ!! しかも主役二人の片方は恋愛感情自体を抱かないし、もう片方は気付いてないし、やってられっかぁああ!!」
「わー! 落ち着け、山中の!!」
「錯乱し出したみたいだねぇ……」
「暢気な事を言ってないで、山中殿を止めてくれ!」
物が壊される音が断続的に響く中、白い目を持つ老人がしみじみと呟いた。
「前途多難にも程があるのう……」
「愛はあるけど、男女間の愛に繋がらないからな……あの阿呆は」
「始まりが政略結婚ならぬ偽装結婚だからなぁ……。育つ物も育たないっていうか……」
「それもそうだ」
本日何度目に成るかも分からない複数人分の溜め息が零される。
そんな中で、一人の男がやや不安そうに表情を歪めた。
「――待てよ? あの火影の事だ。今取り組んでいる計画が進んで、周辺諸国との同盟が成功して、忍界が平和になったら……」
「
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