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IF 完全平和ルート
偽装結婚シリーズ
被害者達の偽装結婚
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ちこちへの保証金とか謝罪とかで、散々な目にあっただろ!!」
「…………あの時は本当に酷い目にあったなぁ」

――以下、回想。

『あー、しまった。正直、飲み過ぎたな……、参った』
『なんでぇ、柱間。顔真っ赤じゃないか。さては酔ったな〜、おめえ』
『そうなんだよ、猿飛殿。マズイな、このまま帰ったら桃華に怒られる。どうしよう……ミトに“お酒臭いので近寄らないで!”とか言われたら私は泣く』
『……あのシスコンなミト殿がそんな事言うとは思えないけど……。――お! マダラ殿もなんだかんだ酔っているみたいだな〜(よっしゃ、チャンスだ!)』
『あ、ほんとだ。おーい、マダラ! 酔い冷ましにちょっと付き合ってくんない?』
『え? おい、柱間? お前、マダラ殿に何に付き合わせるつもり――って、ちょっと待てぇええ!!』

――回想終了。

「――……見ているこっちの酔いの方が最初に冷めたねぇ」
「あの、あの、脳筋共が……!」
「うへぇ〜。奈良の頭領の顔がおっかねぇ……!」
「当然だ。何故なら、あの時一番被害を被ったのは、彼だったからだ」

 始まりは伝統的な忍び組み手であった筈なのに、気が付けば山が三つ吹き飛ばされていたって本当にどういう事だと、あの惨状を目撃した者達は思ったものだ。
 ついでに、物には限度ってモンがあるだろう、と二人の胸元を掴んで揺さぶり回したい気持ちに襲われもしたのだが、それはあくまで余談である(最も、怖くて誰も出来なかったけど)。

「さ、酒で流すと言うのは、俺達の身の安全のためにも止めておこう。――古典的な手段だが、贈り物ならどうだ?」
「……前に、山中の頭領経由で花束を火影に届けさせてみたのだが……」
「だが?」
「あ、そ、こ、で! あそこでどうして余計な事をいうんだ!? 何も言わなくていいものを!!」

――以下、回想。

『あれ? マダラどうしたんだ? その大量の花束は』
『オレも詳しくは知らん。山中の頭領が貴様に渡せと言っていた』
『山中殿が? あそこの家は花屋でもあるし……、その関係かね? けど、こんなに大量に貰っても困るし……、里の女の子達に配るとするか』

――回想終了。

「不器用だからねぇ」
「不器用だしなぁ」
「結果は芳しくなかった様じゃな」

 それぞれが示し合わせた訳でもないのに、揃って溜め息を吐く。
 その側で、室内の隅で寝転んでいた犬と戯れていた男が思いついた様に手を打った。

「そうだ! これも古典的な手段なのは変わらねーが、二人だけにして密室に閉じ込めるのはどうだ? いいアイデアだろ!!」
「実は、犬塚の頭領……。それも前に試した事があって……」
「え? そうなのか?」

 首を傾げる一人と一匹に、男達は眉間の皺を解す様に指先を当てる
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