ウェンディの元へ
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ように指をさすラウル。彼に続くように俺とシェリアも見上げてみる。そこには、なぜかハッピーに掴まれたナツさんがいた。
「ナツさん!?」
「なんでナツがここに!?」
俺とシェリアがそう言う。ドラゴンは九頭いる。滅竜魔導士も同じく九人いる。つまり、一頭につき一人が担当しているわけで、ナツさんもドラゴンと戦っていると思っていたんだけど・・・
なぜ彼がここにいるのかわからずそちらを見上げていると、ハッピーがナツさんをアトラスフレイムに向かって投下する。
「うおりゃあああああ!!」
叫びながらアトラスフレイムの頭に着地したナツさん。彼を落下させたハッピーもゆっくりと地上に向けて降りてきている。
「見つけたぞ!!炎のドラゴン!!」
「なんだ?貴様は」
自分に乗っかっているナツさんに訝しげに話しかけるアトラスフレイム。炎で包まれた体に乗っているのに、ナツさんは楽しそうに笑顔を浮かべている。
「俺はナツ!!今からお前を・・・食う!!」
ナツさんはそう言うと、アトラスフレイムの体に口をつけ、彼の炎を吸い込んでいく・・・って!!
「「「「何やってんのー!?」」」」
一瞬冷静だった自分が怖い。ナツさんが炎を食べるのはいつものことだから何もおかしいとは思ってなかったけど、彼が今食べているのはドラゴンの体。それを食べるなんてあの人何を考えてるんだ?
「我を食う?ほざきよって!!」
アトラスフレイムはナツさんを振り払おうと体を大きく揺らす。だけど必死にしがみついているナツさんはなかなか振り払えない。
「食うったら食う!!うまい炎だなぁ」
なおも食事を続行しているナツさん。アトラスフレイムは建物に突撃したり地面に衝突しながら彼を引き剥がそうとしているが、やはり振り落とすことができていない。
「さすがナツだね。こんなこと誰も思い付かないよ」
こちらにやって来たハッピーがそう言う。さすがだとは思うけど、普通なら絶対こんなことやらない。というか普通の思考ならこんなこと思い付かないよ。
「あれ?ここにナツさんがいるってことは・・・」
もしかしてあの人・・・一頭ドラゴン倒したのか!?一人で!?
「ナツさん!!ドラゴン倒したんですか!?」
「まだだ!!」
疑問に思った俺は質問をぶつけてみる。しかし、返ってきた答えは予想とは違うものだった。
「だったらなんでここにいるの!?」
「あいつを倒すためだ!!」
シェリアが次なる疑問をぶつける。すると、ナツさんは炎を頬張りながらそう答えた。
「だったら俺はどうすればいいんですか!?」
アトラスフレイムをナツさんに食べられると俺が手空きになる。そうなるとナツさんと一緒にドラゴンを倒せばいい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ