第十四話
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沢山いるはずだ。こっちが敵国の大陸弾道弾に攻撃されるくらいなら、こっちから先制攻撃しようと思ったんだろうな。大国の威信は、時として麻薬常習犯並みに常軌を逸脱した執念があると聞いたことはあるが、それを実際に実行に移すとはな。
「EMP攻撃によって携帯等の通信手段は全滅だ。そして現代の車は電子制御が基本だし、まず使えないだろうな。」
「田中先輩の言う通りよ。EMP対策を取っているなら別だけど、そんなの政府機関のごく一部だけよ」
「治す方法はあるのか?」
いつのまにか、高城夫妻が俺達の話を聞いていた。
「焼けた部品を変えたら動く車はあるかも。たまたま電波の影響が少なくて壊れてない可能性も……勿論クラシックカーは動くわ」
高城は、あの少ない情報だげで冷静に自分の父親に対して説明してみせた。その対応力には俺達は舌を巻くばかりだ。高城は戦闘力こそ低いが、色々な知識を活用できる的確な判断力がある。それは戦闘力が低くとも補うには十分すぎるものを持っている。
「入ってきたあああ!!」
感心していた時に突然の悲鳴が門のある方向から聞こえた。必死な形相で逃げてくる男性だが、その背後に無数の<奴ら>が、その男性に襲いかかり、屋敷に入る前に食い殺された。
どうやらバリケードの何処かしらが壊れて、そこから無数の<奴ら>が侵入してきたという事だな。
「門を閉じよ!急げ!警備班集合!死人共を中に入れるな!」
「会長!それでは外にいる者たちを見捨てることに!」
「いま閉じねば全てを失う!やれ!」
高城の親父さんの指示は的確だ。その指示には迷いなど微塵も感じない程に力強い指示だった。部下達も外にいる仲間を安否を気にする発言はするが、高城の親父さんの言った意味を理解しているので、直ぐに数人の部下が<奴ら>が侵入する前に、門を閉じようとした。
急いで閉めたのだが、そのどさくさに紛れて一体の<奴ら>が侵入したが、その直後に脳天をぶち抜かれて、その場で<奴ら>は倒れ込む。
そこに悪魔もドン引きするほどに良い笑顔で、サムズアップしてFALを構えている平野がいた。そう、ドットサイトを使えないのに、平野はドットサイトを使わないでヘッドショットを決めたのだ。シモ・ヘイへも感心するほどの見事なまでの射撃だよ。
「すまねえ兄ちゃん!俺が間違ってた!」
引き攣った表情で謝罪する中年男性。それに見事に答えるようにいい笑顔を崩さない平野。
「とてもじゃないが、あの数だ。門が耐えきれる保証がないから直ぐに攻撃態勢をとるぞ。出来る限りの武器を用意するぞ!」
俺の言葉に反応すると同時に全員が武器を持ち始める。そして俺は、直ぐにTAR21に装着してあるドットサイトを取り除いて密集している敵に対して最も効果が
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