第08話 海軍側の話し合い
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いる部下からの報告では、正体不明の連中が所持している船が信じられないくらいに速いらしい。それは、甲板で拘束されていた海兵たち全員が目撃していて、船の上で自然によって発生した風とは違う、船が進むことで発生した向かい風を感じるぐらいにスピードが出ていたらしい。
(海軍本部が持ち合わせていない技術を使った船の存在。どこかの国が秘密裏に作った可能性もあるが、海軍内では報告は上がってきていないし、サイファーポールからも情報は降りて来ていない。そんな未知の存在の情報を1つも外に漏らさずに作り上げる事は可能だろうか。そもそも、そんなに秘密にしていた物を今更になって何故我々に知らせたのかが不可解だ)
センゴクは、報告内容から情報を整理して色々と考察するが納得出来る答えに辿り着けずに苛立ちが募る。
「ガープ、この情報は信じられるのか?」
「俺は生還者と少しだけ話してみたが、彼らが嘘をついているようには見えんかった」
「そうか」
(ガープの奴は大馬鹿者だが、人を見る目に関しては信頼が出来る。つまり、この報告に関しては正確なのだろう)
「この海域に向かったのは海軍の貨物船は最新型だった。という事は、この船が運んでいた荷物は天竜人に贈る荷物だったんだろう? 天竜人への贈り物を紛失とは、どう対処したんだ?」
「本来の荷物に賠償金を上乗せしてやったら、納得してもらったよ」
献上される予定だった荷物の5倍の価値分はある金を支払って、天竜人には納得してもらっていた。
「なるほどのう」
あごひげを撫でながら、納得するガープ。
そして、話はもう一つの問題へと移る。
「ところで奴の情報を聞きたいんだが、教えてくれん?」
「それならココにある」
センゴクはガープの言う”奴”にすぐに思い至り、机の引き出しから一枚の紙を出してきてガープへと渡す。
紙を受け取ったガープは、じっくりと読み始めて情報を頭の中に刻んでいく。
「一応、軍事裁判に関わる情報だから外には漏らすなよ」
「わかっとる」
センゴクの注意を、いい加減な態度で受け流しながら資料を読み続けるガープ。センゴクの渡した資料には、ゴール・D・ロジャーの名前が記されていた。
「奴の処刑は一週間後、か」
「あぁ。コレで多少は海も静かになってくれればいいが、どうやら仕事は増えるばかりらしい」
大海賊として名を馳せていたゴール・D・ロジャーが突然自首してきた事で、海軍本部は大騒ぎとなり多くの人間が様々な処理に追われていた。
その処理がやっと一段落した頃になって、今度は正体不明の連中が現れた。そして、一週間後にゴール・D・ロジャーの処刑が行われる。
どうやら、海が静になるような気配は一切無かった。
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