第9章 その後 第99訓練施設にて
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ともに生まれ海とともに死ぬ
ナセルは遺体が残らなかったが、ナセルの魂はここエーゲに必ず帰る」
と話していた
ナセル少佐はトールハンマーが直撃したところのど真ん中であったためほぼ一瞬にして消滅という形で遺体も破片も残らなかった。
さらに元少将は続ける
「エーゲからは私も含めて多くの軍人が出征したが半分は戦死した。
エーゲ出身で私の士官学校同期だったのは12人もいたが、無事に退官できたのはたったの3人だけだった。しかも、かの有名な第3次イゼルローン要塞攻略戦で7人も戦死した。それも遺体が残らずにな。」
と話し始めて第2次イゼルローン要塞攻略戦の話を元少将はしはじめた。
当時、宇宙歴761年
クリス・ガルシア元少将は25歳になったばかりの少佐
第3艦隊 第333戦艦打撃群 戦艦アトレリオ 艦長 の時だった。
ガルシア少佐は第2次イゼルローン要塞攻略戦に少尉の時に参加したことがあり、トールハンマーの威力をいたほどよく知っていた。
戦艦を量産していたため、少佐に25歳で昇進したクリス少佐は最年少の戦艦艦長に任命された。
もっとも少佐自身砲術士官出身であったので1艦の戦艦の運営はさほど苦にはならなかったらしいが、25歳という若さが周囲から不安がられたそうだ。
しかし、艦隊戦で3隻の大型空母および8隻の戦艦を撃沈したことで一目置かれるようになったという。
初戦の艦隊戦で勝利した同盟軍はイゼルローン要塞を圧迫し何とか1個陸戦隊を要塞内に侵入させることに成功した(帝国軍輸送艦が同盟軍に拿捕されたのを逃げ出した。その間が救援を求めた。という形でその補給艦に陸戦部隊を詰め込んで侵入させたらしい)
その1個陸戦隊こそローゼンリッター連隊1個大隊を主とした艦隊陸戦隊であった。
そして、ついに要塞の流体金属表面に入港指示が出たのを確認し少佐の第333戦艦打撃群を先頭に要塞に入港しようとした瞬間だった
入港指示の的なりに光の円が浮かび上がってきたという
少佐は少尉時代の時に見たトールハンマーを覚えていたので広域回線で
「全艦天頂方向へ急速発進!」
もはや指揮権がどうとかこうとか言ってる暇ではなかった
少佐が指揮する戦艦アトレリオと少佐の命令を群司令の命令と思い込んだ数隻を残して第333戦艦打撃群は壊滅した。
その後の調査で分かったことであったが、中に侵入したローゼンリッター連隊の1個大隊を直接指揮する連隊長 コール・フォン・メッテルニヒ大佐が裏切って起きたことであった。
続く第2,3射で同盟軍の派遣艦隊4個中実に2個艦隊が壊滅した。
少佐の士官学校時代の大親友・教官・そしてはじめての恋人もその犠牲の中に含まれていた。
その大親友と恋人はエーゲ出身でお互いに士官学校時代切磋琢磨し合ったなかであったという。
もちろん遺体は残らなかっ
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