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ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第9章 その後 第99訓練施設にて
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しなければ大尉は死にます。
左腕を選ぶか、死を選ぶかの二択です!」
と言い切ったそうだ
これには周りの軍医も引いて承知した。
コーネリア軍医少佐は最後に
「良い彼女を持ったな。大切にしろよ。」
と言って病室を去って行った。
要は私の命はニコールによって、ニコールの強靭な決断によってつなぎとめられたようなものであった。
それを知らずに私はあんな冗談めいたことを彼女の前で発したわけで、それは平手打ちの1発や2発では足りなかったであろう。

予定通りではあったが、2時間ほどで到着した
ニコールは起きていたが、寝ぼけていたので無人タクシーで待たせておいた
宿は小さかったがとても清潔でエーゲの伝統的な白い漆喰壁が神秘さと美しさをさらに醸し出していた。
フロントに入ると初老の男性がいた
すると男性が
「シュナイダー大尉だね
私は、クリス・ガルシアだ
よろしく。」
と言って握手のために右手を出してきた。
大きく、厚みのある手だった
「エーリッヒ・フォン・シュナイダー大尉です。」
すると、奥さんのメイリン・ガルシア元中佐がやってきて
「はじめまして
メイリン・ガルシアです
ナセルがいろいろとお世話になったと聞いています」
と暗そうに言った
ナセルの顔が頭に浮かんでくる
彼はどちらかといえばメイリン元中佐の雰囲気に似ていた
そこから少しの間ナセルの士官学校で親友であったこと、彼には事あるごとに助け合ったことなどを話した
クリス元少将は
「そうか。ナセルがそんなことをしてたのか
昔はやんちゃ坊主で親泣かせ、兄弟泣かせの悪童だったんだがな
なあ、母さん」
元中佐は
「そうね〜
今思えば手に余るくらいやんちゃでしたね」
とナセルの幼少期の話を聞かせてもらった。
そんなこんなで結局30分くらいナセルの個人的な話になぜかなっていた。
すると、元中佐が
「よく考えたら、チェックイン手続きまだでしたね
あなた
その表とって」
と言って、チェックイン手続きを済ませてから部屋に案内された。
そこから7日間はビーチで散歩をしたり、ナセルがおすすめしていたメイリン元中佐の作る料理を食べたり、ゆっくり過ごしたりしてニコールと一緒に時間を過ごした。
休暇5日目のことだっだ
私はこのエーゲ近郊にある軍人墓地にニコールと一緒に行った。
この軍人墓地にはエーゲ出身の軍人が眠っている
エーゲでは気温が年中高いためか遺体は火葬に付す習慣があり、灰のほとんどはは海にまかれる。
一方で、残した一部の大きな遺骨はツボに入れて墓に入れられる。
前夜にクリス元少将に彼の自宅に招かれニコールはメイリン元中佐から料理を教わって、私はクリス元少将と夜の海とエーゲの美しい夜景を見ながら話していた。
元少将曰く
「エーゲの人は海と
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