第9章 その後 第99訓練施設にて
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暇のせいか軍人が多かった。
彼女の到着を待つ間待合ロビーの時計に寄りかかりながら待っていた。
すると、
「エーリッヒ?
エーリッヒじゃないか!?」
と少尉に声をかけられた。
左胸につけてある略綬を見ると
殊勲十字勲章、ブロンズスター勲章、捕虜生還勲章、第1・2級勲功章、第1級戦功章、ヘンシェル星系攻防戦従軍章、などの戦功章、従軍章を10個も付けた男性陸戦士官に声をかけられた。
一瞬わからなかったが、顔の右頬に大きくついた傷を取り除けば見覚えのある顔だった。
そいつは
オスカー・アルントだった
やつとは同盟軍一般志願兵訓練課程で同期で最初は喧嘩ばかりしていたがなぜかいつの間にか仲良くなっていて、最初の赴任地が同じヘンシェル星系だった。
オスカーは戦闘中行方不明となっていたはずだがどうしたんだと聞くと
「帝国軍の捕虜になっててやつらが撤収するときになぜか兵卒の俺を連れてこうとしたんだ。
で、駆逐艦に押し込まれた後ヘンシェルから2日間離れたところで同盟軍に捕捉、砲撃されてヘンな小惑星に不時着したわけ。
それで、帝国軍のやつらと話して生き残るにはここから出せってね
船を修理してやると」
そう、やつは陸戦士官だが工兵科だ
地雷設置・除去、橋の作成とかが主任務だがやつはなぜか船舶修理資格も持っていた
それで本人いわく
「それで、船を修理してなおった瞬間にやっこさんときたら俺のことを忘れてて独房にもぶち込まないでそのままの成り行きで自由の身になってやつらのシャトルをちょっと拝借して帰ったわけ。
それでさ、同盟軍の哨戒網に引っかかって救助され、事情を全部話したらいきなりハイネセンに償還されて1か月くらい隔離された。
まあ、当時同盟は帝国軍のやった虐殺事件のひどさをどこまで拡張できるかがかかってたしな、こんな人道的なことなのかわからんが、そんなことが外部に漏れたらとんでもないっていうことで隔離されたみたいだ。」
やつはその後、解放されて殊勲十字勲章を授与されてまた前線配置になって幸運に恵まれまくって幹部養成所を経て今現在少尉ということであった。また、今回は長期休暇帰省で帰ってきている途中とのことであった。
隣には若い女性下士官がいた
するとオスカーは
「あ、紹介するよ
彼女は俺の妹 クレア・アルント曹長だ
第9幹部養成所にいる。」
見ると、軍人とは思えないくらい華奢な女性でとてもシャイっぽそうだった。
私は
「エーリッヒ・フォン・シュナイダー大尉です。
ローゼンリッター連隊にいますが、いま第99訓練施設に出向中です。」
と敬礼していったら
めちゃくちゃ小さい声で
「クレア・アルント曹長です。」
と返してきた
オスカーは苦笑しながら
「実はさ、クレアはああ見えて艦隊陸戦隊所属でさ
お前が憧れの的なんだ
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