機動戦艦ナデシコ
1249話
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ちは整っていて、美人と表現してもいいような女だ。
ただ、何となく天然系の雰囲気を放っているが。
「ちょっとその辺を通っていたら、困ってるように見えたからな。特にやる事もなかったし、顔を出してみただけだ。迷惑だったか?」
「いえ。そんな事はないです」
地面に散らばっている熊のヌイグルミを拾いながら差し出すと、女は笑みを浮かべて頭を下げてくる。
仕草に育ちの良さが出ているところを見ると、恐らく良家の出って奴なんだろう。
「……あら?」
そうしてふと気が付けば、何故か女は男の方へとじっと視線を向けていた。
それこそ、穴の開くような視線というのはこういうのを言うのだろうってくらいに。
にしても、男の方はいつまで下着を握り締めてるんだろうな。
もしかして、そういう趣味か?
姿を現したタイミングから考えて、てっきり原作主人公かと思ってたんだけど、もしかして主人公は向こうの方か?
トランクを相手に四苦八苦している男の方へと視線を向けるが、幸薄そうなその顔は、とてもではないが主人公には見えない。
「不躾な質問で申し訳ありませんが、貴方、どこかでお会いしました?」
言葉通りに不躾な質問だったが、男の方には覚えはないらしくそれを否定する。
その後は荷物の整理も済んで、リュックを背負っている男以外の2人は車で去って行った。
「なぁ、良ければお前の名前を……」
聞かせてくれないか? と、主人公であるかどうかはともかく、恐らく原作キャラだろう男に名前を聞こうとした瞬間、何故か手に持っている写真立てをじっと見ていた男は、そのまま近くに倒れていた自転車へと乗って、俺の前から去って行く。
……そして、俺はこの場に取り残される事になる。
「どうなってるんだ? 完全に置いてきぼりなんだが」
溜息を吐きつつ自転車で走っていった男を見送るも、今からどうにか出来る訳もない。
いや、やろうと思えば出来るだろうけど。
自転車や車程度なら容易に追いつけるし、それこそ生身で走っても駄目なら移動用の機体でもあるサラマンダーがある。
ただ、そこまでする必要は……と思ったが、原作キャラの可能性が高い事を思い出す。
そうなんだよな、あの3人が原作キャラの場合、原作……つまり機動戦艦ナデシコって作品の世界がここな訳で、題名が機動戦艦とついているくらいだから間違いなく戦争ものなんだろう。
……まさか機動戦艦ナデシコなんてタイトルで、ラブコメだったりはしないだろうし。
そう考えると、あの3人の後を追っていけばその原作に到着するんじゃないのか?
決断すれば、早かった。
最初はサラマンダーを出して移動しようかと思ったが、この世界の技術はマクロス世界程は進んでおらず、SEED世界より若干劣
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