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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
一の刻・少年期編
第十五話「スラリンとの語らい、そして運命の城へ」
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て良かったと思うよ。パパスさんと一緒だからリュカは真直ぐに育ったんだと僕は思うよ」
「そうか…そう思ってくれるのか。ありがとう」
スラリンが言ってくれた事に私は素直に感謝して頭を下げた。
ふふふ、私が魔物相手に頭を下げるとはな。
しかし悪くない気分だ、心の底からそう思う。
「それでパパスさん……、この事は」
「ああ、安心しなさい。勿論リュカには内緒だ。妖精の国での事はお前達しか知らない事なのだからな」
「うん。じゃあ、お休みなさい」
「お休み」
二階のリュカの部屋へと上がって行くスラリンを見送りながら私はあの青年が持って来てくれたルラフェンの地酒で喉を潤した。
そう言えばあのリュカに似た瞳を持つ青年は妙な事を言っていたな。
ラインハットでは気を付けろと、何やら語るべき事を語れないでいる様な感じがしたが。
それより何故私がラインハットに呼ばれている事を知っていたのか。
彼のあの悲しみに満ちた瞳が心に絡み付いていた。
息子と、妻マーサに似たあの瞳を。
―◇◆◇―
それから数日が経ち、パパスがラインハットへと登城する日が来た。
だが、朝からピエールの様子が変だった。
「ピエール、どうしたの?」
「ピイ〜〜、ピ〜〜…」
「スラリン、ピエールは大丈夫なのかな?」
「大丈夫。ピエールは「ナイト」への進化に入ったんだ」
「ナイト?」
《スライムナイト》
大型のスライムに騎乗する戦士型の魔物。
その生態は謎のままで、どの様な魔物は詳しい事は知られていない。
剣技だけではなく攻撃呪文と回復呪文をも操れる手強い相手である。
「スライムナイトか。何度か闘った事はあるが、まさかスライムの進化系の一つだったとな」
「でも何でこんなに苦しそうなんだろう?」
「ナイトへの進化は他の進化とは違うんだ。何しろスライムの体からもう一つのナイトの体を生み出すんだから」
スラリンの説明はこうだった。
・まず、ナイトの種と呼ばれる膨らみが出来る。
・その種が成長を続け、ある一定の大きさになると本体から分離。
・分離した種はそのまま「繭」になり、内部で人型のナイトへと姿を変える。
・スライムの体もナイトが乗騎するに相当する大きさまで成長する。
・その後はナイトが本体、スライムはナイトの目となり足となるもう一人の自分になる。
「なるほどな、そう言う訳だったのか」
「ただ、問題なのはナイトへの進化は他の進化とは違ってかなり長い時間を必要とするんだ」
「長いってどの位?」
「おそらく7〜8年はかかると思う」
「そんなにかかるの!?」
リュカはピエールを心配そうに見つめるがピエールは心配はいらないとでも言う様に軽く笑みを浮かべるとそのまま眠ってしまった。
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