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めだかボックス 〜From despair to hope 〜
第40箱 「もうっ! めだかちゃんにセクハラなんて、許さないよっ!!」
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合わせをする様に、合わせて言う。
 

「「いつの間にめだかさん『黒神ちゃん』の前に言ったかですね」やな……」

 彼の技の出来より、その移動速度が見えなかったのだ。

 それは決して、比喩ではない。
 本当に気付いたら、城南がひっくり返っていた。何事か?? と思って意識を集中させたら、その場所に初めて劉一がいた事に気づいた。と言う印象だった。
 まるで、時間軸がズレているのか? と思える程の現象だった。

「……人吉クンはどない思う?」

 鍋島は善吉に聞く。
 この中で、一番劉一に詳しいのは善吉だけだからだ。

「……別に、アイツは、今まで全然目立った事、やってねーですけど、よくよく考えたら、オレが知る限り、《初めてめだかちゃんに勝った男》ですから 今更、なにしても驚きゃしませんよ」
あの(・・)めだかさんに、………勝った?」

 善吉の言葉を訊いて、阿久根先輩は本当に、今日一番の驚愕の表情を見せた。
 確かに技術は……速度は目を見張った。めだかちゃんの姿をずっと見ていたから、見てなかったと言いわけもする所だった。だが、めだかちゃんに勝った、と言うのであれば、話は別だ。

「って 言っても幼稚園の時ですけどね」

 善吉は、最後にそう付け加える。それでも、めだかちゃんは特別だから 全く笑えなかった。

「なんや? 自分ら 所謂幼馴染なんか?」
「まあ…そんな感じですよ」

 善吉たちが、問答してる間に、めだかちゃんは柔道部員達をちぎっては投げちぎっては投げ、と柔道部の皆を宣言通り、纏めて相手をしていた。

 めだかちゃんの今の構え、《天地魔闘》は、某真・魔王の究極奥義。例え100人いた所で、普通の人間が抗う術などないだろう。

 ……正直、物騒だが、死んでいないだけでも十分及第点だ。めだかちゃんは、その後は 待ちから攻撃に変更したようだ。部員たちの群れ? にめがけて突進していった。

 劉一は腕を組んで立ってるだけだった。もう、これ以上でる必要がないから。めだかちゃんが全員をやっつけているから、もうやられた方は、体力(HP)が残っていない様子だから。



「あのコも凄かったけど あの黒神ちゃんもまあ バケモンやな……」

 鍋島先輩は、もう笑っていた。驚いたのは最初だけで、後はもう笑うしか無かったのだろうか。

「あいつはあいつで、中2で 赤帯を取得するようなバケモンですから そっちも別段驚きやしませんよ」

 善吉にとっては、日常。つまり普通だから 新鮮味が無い事だった。その答えを聞いて、鍋島先輩は再び笑った。

「クククク! そーかいそーかい! 善吉クンもその意見かい♪ そーやろ? 化物言われようと天才呼ばれようとあのコは……あのコ達は|出来る事を出
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