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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第49話 人間と妖怪
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ってこいよ」
「うん」

 そう言うと、月音は 来た道を走っていった。
 月音を見送るカイト。……そして、これまでやり取りを黙って訊いていたバスの運転手がゆっくりと口を開いた。

「ヒヒヒ……、 少年… 君もよっぽどのお人よしなんだな… もしくはおせっかいかい? 君も妖だと言うのに、人間にねぇ……」
「……そう簡単に逃げ出されても、正直つまらない。オレにとっても初めての友達だったから、な。……いや、つまらない、じゃない。今は寂しいって思ってるよ」
「ヒヒ… あの男(・・・)も君のような感じだったよ。人間も妖怪も同じ、か。 ……君は奴の生まれ変わりなのかも知れんな……」

 運転手はそうつぶやいた。

「ん……? 何か言ったか?」
「なんでもないさぁ… 君も彼らのとこへ行ったほうがいい…。……戻ったのは良い、が。今はちとタイミングが悪い様だ。危険が迫ってるからねェ……」

 そう言い残すと、バスのドアが閉まる。 そのまま、バスは去っていった。

「……危険……ッ!?」

 何かを察したカイトは、月音が走っていった方向へと駆け出していった。






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