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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第49話 人間と妖怪
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。もう、記憶が薄れてきているから、と言う理由もあるだろう。

 だが、はっきりと覚えている事もある。……もう1人のモカ(・・・・・・・)についてだ。

「でも、モカさん、本物のバンパイアって言うのはあまりいい発言じゃないと思うよオレは」
「え? なんで??」

 カイトの言葉を聞いて少し驚いて話した。

「……だって、そういう言い方すればさ、今のモカさんが 《偽者》って言う風に聞えたんだ。でも、そんな事無いだろ? モカさんはモカさん、そして『力』を持ったバンパイアもモカさん……だ。 つくねもそう思うよな?』
「うん! そうだね・・・! 俺もそう思うよ。」

 月音は、いろいろ有り驚きっぱなしだったが、カイトの言葉には嘘偽り無く同意した。

「……2人とも、どうもありがと……」

 少し涙目になりそうにモカが話した。封印した事について、そう言ってくれるとは思わなかったから。

「あ、でもね。封印しても『血』は欲しくなっちゃうんだ!」

 だが、モカは直ぐに表情を変えた。どう、言えばいいだろうか……、敢えて言うのであれば……捕食動物?

 何が起こるか、直ぐに察したカイトはと言うと、スルスルっと 素早く後退して、月音を前に行かせた

「ちょっ……えっ? か、カイト! あっえっ……、わ モカさ……っ」

 何をされるのか、判らなかった月音は、ただただ至近距離までモカが来ていたので顔を紅潮させただけだった。

 その次の瞬間。

「すきありっ♪」

 かぷっ! ちゅー ちゅー ちゅー……………。

 因みに、モカが月音の首筋に噛み付き、血を吸っている音、である。

「いってえええええェェェ」

 突然の事だったから、月音は咄嗟に動けず、ただただ モカが目と鼻の先、どころではなく、首筋にキス……ではなく、噛み付かれているのだ。……物凄く痛くなかったら、どれだけ嬉しい事だろう?

「はははは……」

 カイトは、その2人の姿。
 何度も見ている筈の姿を、目の当たりにして、本当に微笑ましくも見えたため、暫く2人を眺めていたのだった。
















 楽しい時間、と言うのもは本当にあっという間に過ぎる。それは、どんな時も変わらない。
 何よりも嬉しいと思うのは、また その時間が続く事にある。今日も、明日も……。

 だけど、当然だが 睡魔には叶わず、いつの間にか眠りについていた。

 そして、軈て太陽が顔を出し、光に包まれる。

「ううーん……、眠い……ああ、 もうこんな時間か……」

 カイトは、光の暖かい温もりを浴び、目を覚ました。

「昨日はいろいろあった、な。これは、疲れじゃない。昨日は、いい夢も見れた。随
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