二十四話:訓練と会話
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はそれが可能なエリオ。
訓練の為にダメージはほぼないがこれが実戦であれば深刻なダメージを受けていてもおかしくはない。故に、この場面での逃避の選択は正しい。
「そう、正解だよ。でも……まだ訓練は終わってないからね」
「エリオ君、こっちに来たよ!」
「分かった。うまく隠れてやり過ごそう、キャロ」
こちらを探すように近づいてきたスフィアの死角を見つけ出し、そこに移動して自分たちの姿を隠すエリオとキャロ。
エリオが攻撃を受けた後なので妥当な判断だろう。
フェイトは何よりも生き残ることを優先した戦い方にホッと胸を撫で下ろしながら、再び的確な指導を行っていくのだった。
「じゃあ、今日の訓練はここまで。みんなお疲れ様でした」
『ありがとうございました!』
一日の訓練が終わりヘトヘトになりながら隊舎に戻っていく新人達四人を見送りながらなのはは大きく伸びをする。
体力的な疲れは新人達に比べれば軽い方だがそれでも楽なものではない。
しかし、彼女の仕事はまだ終わらない。
今回の訓練のデータを纏め、デバイスの調整や次の訓練につなげなければならない。
そう考えていた時に丁度訓練の見学に来ていた機動六課の通信とデバイスの制作・整備の主任であるシャーリーことシャリオ・フィニーノが声をかけてくる。
「お疲れ様です。今日もみんな良いデータが取れましたね。新しいデバイスにもしっかりと生かさないと」
「そうだね。シャーリー、あの子達の新しいデバイスは後どれぐらいで完成しそうなの?」
「もう、ほとんど完成してますから……明日明後日にでも頑張れば可能ですよ」
「あ、そんなに急がなくてもいいからね。今は個人スキルの基礎向上とチームワークの下地作りをやっているから、それが終わるまではデバイスの機能を上げなくても大丈夫だから」
現在、なのはが新人達に行っている訓練は個人の技量を高めるために必要な体力や体さばき、これからチームとしてやっていくための実践的なチームワーク作りである。
午前に個人スキルをインプットし、午後のチーム演習においてアウトプットを行う。
こうすることで詰め込みに似た形にはなるが覚えが早くなる。
本音を言えば一つ一つじっくり教えたいのだが、いつ出動がかかった場合でも対処できる力を短期でつけさせるためにはこの方法が最も適している。
幸運なことに今はまだ出動がないのでじっくりと育てられているがいつまでも続くわけがない。
直にガジェットが出現するはずだ。それまでに死なないように鍛えなければならない。
もう二度と、助けようとして救えぬということがないように。
「そうですか……。でも、何かあってからじゃ遅いので早めに進めておきますね」
「そっか、ありがとうね、シャー
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