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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
外伝 漆黒の修羅 後編(1)
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おおおおおっ!!!!!」
舞い上がる爆煙、左腕のブレードマウントが稼働、長刀柄を左腕マニュピレータ―が掴みその暗幕へと黒き鋼鉄が飛び込む。
爆煙の暗幕の奥で、幾度かの銃声とヒュッ!と大質量の刃が振るわれる音と何かが倒れる音がした。
「薄汚い細胞めらが……」
突風が吹く、舞い上げられた粉塵が風に浚われてゆく――――風の尾が絡みつく黒い瑞鶴だけがその場に立っていた。
まるで、ギロチンによる断頭。そこはさながら処刑場。
感覚器官である苦悶に染まった人頭のような尾を切り落とされた肉のサソリが数匹、致命の損傷を受けて地面に伏していた。
その中で悠然と佇むギロチンを腕に縫い付けた黒鉄の武士―――。
「此処から先には往かせん、日本は―――アイツは絶対に渡さないッ!!!」
瑞鶴の黄色い眼光が更なる敵を睨み付けた。
目先には山を越えてきた要塞級が数体と要撃級・突撃級が合わせて二十体以上、戦車級などの小型種は計測不能。
そして、要塞級はその尾の甲殻を開きドロドロとした粘液を垂らす……まるで昆虫の産卵、奴らは分解して輸送してきた小型種を今組み立てているのだ。
それに対し、黒鉄の瑞鶴が腰を落とし、ブレードマウントとマニュピレータに固定された長刀と右腕に保持された突撃砲を構えジェットエンジンの回転数を上げてゆく。
「さぁ、来いよ有象無象!!―――生きることも死ぬことも知らぬ魍魎風情が、押し通れると思うなぁっ!!」
再び時限信管をセット、120mm砲に装填されたキャニスター弾を一気に撃ち尽くす。
そして、空の弾倉をパージ。即座に大腿に収納された予備弾倉を装填させる。
漆黒の瑞鶴が駈ける、その鎧に誇りを、刃に矜持を宿して疾走し駆け抜ける。
雷鳴のごとくに、疾風のごとくに
その彼を駆動させる原動力は、大切な存在の未来を切り引きたい―――守護と排他の渇望に他ならない。
飛翔する4発のロケット弾が一斉に空中で炸裂、榴弾のシャワーを降らす。
大型種には致命傷とならずとも小型種には十分な致命傷となる威力だ。
「狙い撃つッ!!」
そして36mmチェーンマシンガンを先行する突撃級の脚部を狙い放つ。
前足を破壊された突撃級が転倒しそのまま斜面の地表を削りながら滑ってゆく――――その上に瑞鶴の巨体が着地した。
空かさず、飛び乗った瑞鶴はそのまま踏み台に大きく跳ぶ。
「おおおおっ!!」
空中で瑞鶴の機体が大きく身をひねり前後が逆転する――――そして36mmチェーンマシンガンが放たれ、突撃級の後方の甲殻に覆われてない急所へと劣化ウラン弾が突き刺さり組織をズタズタに破壊する。
「くぅっ!!!!」
そして空中で一転、瑞鶴の機体が
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