第16話 熱血ボルテージ100%!これが怒りの熱血モードだ!!
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、ダイバンチョウ。全てはこいつらのたわごとを信じた私の責任だ。すまなかった」
動けないダイバンチョウに向かい、ケンゴウ星人が謝罪の言葉を言った。その直後、ケンゴウ星人の胴体にワルダー星人の流れ星が突き刺さる。
「ケンゴウ星人!!」
「とっとと死んじまえ! このくたばり損ない!」
怒り狂うワルダー星人の無情の一撃を受け、砂浜に倒れるケンゴウ星人。熱き魂を持った正に侍と呼べる星人だった。
そんな侍が、今倒れた。卑怯で劣悪なワルダー星人達の手によって。
その光景がまるでスローモーションの様にゆっくりと番の目に映った。番の胸の中から火山の噴火の如く激しいまでの感情が噴き出す。
それは、激しいまでの【怒り】であった。男と男の勝負を侮辱し、男の命とも呼べる刀を汚く汚したワルダー星人達に対する、止めようのない激しいまでの怒りが番の体の中を血液の流れのように流れて行く。
「許さねぇ……お前ら、お前らだけは……絶対に許さねぇぇ!」
「ん? な、何だ!?」
再度ワルダー星人達は驚愕する。さっきまで立ち上がる事すらできなかったダイバンチョウが立ち上がっていたのだ。
それだけじゃない。ダイバンチョウの体から激しい音を立てて水蒸気が上がるのが見える。ダイバンチョウの機体温度が急速に上昇しているからだ。
番の激しい怒りがそのままダイバンチョウに影響し、ダイバンチョウの中に秘められた新たな力がその牙を剥いたのだ。
【熱血ボルテージ100%突破しました。これより熱血モードを発動します。防御プロテクター強制排除します】
機械的なアナウンスと共にダイバンチョウの上半身を守っていた長ラン姿の防御プロテクターが外され、地面に落ちる。更に、顔を守っていたフェイスカバーが取り外され、バンチョウの素顔が露わとなる。
「ぬぅぅおぉぉぉぉぉ―――――!」
雄叫びが辺りに木霊する。ダイバンチョウの機体温度は更に上昇し、体の色がみるみる真っ赤に染まって行く。まるで激しい怒りに燃える番の心情を現すかの様な色であった。
「な、何だ? 一体どうしちまったんだ!?」
「な何ビビッてやがる! どうせこいつは死にかけだ! 一斉に掛かれ!」
号令をし、ワルダー兄弟が一斉に攻撃を仕掛ける。木刀ブレードの一閃が、流れ星の一撃が、同時にダイバンチョウの体にたたきつけられた。
衝撃がワルダー星人達の体を突き抜けた。攻撃した筈なのに攻撃したワルダー星人達自身が凄まじい程の衝撃を受けていた。
「どどど、どうなっちまってんだよぉ? 何でこいつこんなに硬くなってんだよぉ?」
「畜生、何でくたばらねぇんだよ! 何で死なねぇんだよぉ!」
「教えてやるよ。このクズ野郎共」
静かに、だが激しい憤りが感じ取れる声で番は言う
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