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勇者番長ダイバンチョウ
第16話 熱血ボルテージ100%!これが怒りの熱血モードだ!!
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えのある声がした。そう、その声は先ほどケンゴウ星人にダイバンチョウ討伐を依頼した二人組の異星人達であったのだ。
 しかも、その異星人達はダイバンチョウの木刀ブレードとケンゴウ星人の流れ星を手に持っていたのだ。

「てめぇ、人の得物を勝手に持ってんじゃねぇ!」
「貴様ら、一体何の真似だ!」

 折角の喧嘩に水を差された事に心底腹立たしいと言うのに、自分の大事な得物を勝手に触られた事に更に怒りを露わにしていた。だが、そんな二人の怒りすら二人組の異星人達は気に留めていない。寧ろ清々しい顔をしていた。

「思った通りに事が運んだな。ケンゴウ星人とダイバンチョウをぶつければダイバンチョウは相当エネルギーを消耗する。後は俺達でも充分てめぇを倒せるって寸法よぉ。流石俺様頭良い〜」
「てめぇ、まさかゴクアク組の奴らか!?」
「その通り! 俺様こそゴクアク組一悪知恵が働くって評判のワルダー星人様よ!」
「貴様、まさか……あの時の事はすべて嘘だったというのか?」
「当たり前だろうが! てめぇみてぇな堅物はこう言った嘘に簡単に引っ掛かってくれるから楽で良いぜ」
「おのれ!」

 ケンゴウ星人が怒りを肩を震わせた。こいつは元々悪い異星人ではなかったのだ。ただ、ワルダー星人に騙されて地球にやってきただけだったのだ。
 そして、今正に自分が道化にされた事に怒り狂っているのだ。

「許さん! 貴様らのその悪しき所業。断じて許してはおけん!」
「けっ、大人しくしてるんだったら命だけは助けてやろうと思ってたんだが、気が変わったぜ。そんなに死にたきゃダイバンチョウ諸共あの世に送ってやらぁ!」
「舐めんじゃねぇぞ! てめぇ如きにやられる俺じゃねぇ!」

 即座に反撃を試みようと歩き出す。だが、3歩も歩かない内に再度ダイバンチョウは膝をついてしまった。
 既に、先ほどのケンゴウ星人との闘いで殆どのエネルギーを使い果たしてしまっていたのだ。現状のエネルギーではダイバンチョウの姿を維持するだけでも大変な状態だ。そんな状態では歩く事すら困難な状態になってしまっている。

「ぎゃははっ! 無様だなぁダイバンチョウ! 散々俺達をコケにしてくれた礼にたっぷりと痛めつけてからあの世に送ってやらぁ! まずはこれでも食らいやがれ!」

 動けないダイバンチョウに向かい木刀ブレードの一撃が放たれた。今まで幾多の凶悪異星人を葬って来たダイバンチョウの武器が、今度はダイバンチョウ自身を痛めつける要因になってしまうとは食らった本人でさえ夢にも思わなかった事態である。
 その為に、身体的ダメージは勿論の事精神面でのダメージも相当くるのであった。

「ぐぅっ!!」
「どうだぁ、今まで散々俺達の仲間を痛めつけてきた武器で痛めつけられる感想はよぉ!」

 下卑た笑い
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