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勇者番長ダイバンチョウ
第16話 熱血ボルテージ100%!これが怒りの熱血モードだ!!
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力を込めて剣を振り、その剣同士がぶつかり合い火花を散らし金属音を辺りに響かせる。
 巨大な剣同士がぶつかり合うが為にその時に起こる衝撃は海を荒立たせ、風を切る。
 互いに一歩も引かず両者ともその場に陣取ったまま剣を振り続けていた。

「むぅ……思った以上にやる! ただの極悪異星人と言う訳ではないようだな」
「てめぇこそ、結構やるじゃねぇか。久々に楽しい喧嘩だぜ」

 何時しか、互いに互いを認めていた。だが、これは勝負の世界。勝つか負けるかしかない。その非情な世界に今両者は足を踏み入れているのだ。情けを掛ける余裕など二人にはなかった。

「このままじゃ拉致があかねぇ。一気にケリつけてやる!」
「望むところだ! 私の最大奥義にて貴様を倒す!」
「勝負だ、ケンゴウ星人!」
「覚悟! ダイバンチョウ!」

 互いにこの一撃を最期とするべく、両者とも全身に力を込めて刀を振り上げた。お互いがお互いを強敵と認めたからこそ己の手でこの戦いを勝利で飾りたい。
 今、二人の間に善悪や戦いの後の事など一切頭になかった。ただ、この一瞬の勝負に勝つ事。それだけしかなかったのだ。

「超必殺、男の修正脳天叩き割りぃぃ!」
「奥義、彗星斬り!」

 両者がそれぞれの渾身の必殺技を放つ。方や数多の異星人を屠って来た必殺技を。方や広大な宇宙を突き進む彗星を切り裂いた奥義を。
 技と技がぶつかり合い、その衝撃に海は荒れ、風は突風を巻き上げた。天空には両者の持っていた得物がくるくると回りながら漂っている。
 その下では、得物を失ったダイバンチョウとケンゴウ星人の二体が立ち尽くしていた。
 お互いに渾身の一撃を放ったが為にすぐには動けなかったのだ。
 上空を飛んでいた木刀ブレードと流れ星は二人から少し離れた砂浜に突き刺さり、その場で静止した。
 今、両者は武器を持たない丸腰の状態となっていたのだ。

「ってて、まさか俺の超必殺技を返す奴が居るたぁなぁ。腕が痺れてやがるぜ」
「それは私も同じこと。まさか、私の奥義を跳ね返す強者が居たとは……」

 互いが互いを認め合う。そして、二人の膝が折れ、海面に片膝をついた。
 既に二人にこれ以上戦うだけのエネルギーは残っていない。時間からしてほんの僅かな時間ではあるが、その間二人は死にもの狂いでの死闘を演じたのだ。
 エネルギーの消耗も相当なものとなっている。だが、それでも二人は尚も立ち上がろうと折れた膝に力を込めて立ち上がる。
 今にも倒れてしまいそうなその状態にも関わらず、瞳からは激しい闘志が見て取れた。
 まだ戦いは終わっていないのだ。そう、この戦いの決着をつける為には相手を倒す他ないのだ。

「へっへっへっ、ご苦労さんだったなぁ。ケンゴウ星人」
「む!?」

 何処かで聞き覚
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