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勇者番長ダイバンチョウ
第16話 熱血ボルテージ100%!これが怒りの熱血モードだ!!
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の全貌が明らかになった。巨大な異星人だったのだ。
 風貌は何処となく一昔前の侍を彷彿とさせる恰好をしており、背中には巨大な刀を背負っている。完全に時代錯誤をしたような侍の姿をした異星人であった。
 突如として、異星人が空中で身を翻した。空中で体制を整え、付近にあるビルの屋上にその足の先を降ろし、その場に静止した。
 先ほどまでパニックになっていた人々は隕石でなかった事に安堵しつつも、この異星人が何者なのか分からずどうすれば良いのか困惑している。

「此処が地球と言う星か。それなりに文明が発達しているようだが……」

 ぶつぶつと何かを呟きながらその異星人は町を見回していた。余程地球の建築物が珍しいのか。はたまたただのお上りさんなのか?
 とにかくしつこいくらいに辺りを見回しながらぶつぶつと何かを呟いているだけであった。
 決して暴れ回る訳でもなければ、自分達に危害を加える訳でもない。しかし大きさが大きさだけに油断は出来ない。何しろビルと同じくらいの巨大な異星人なのだ。人間などたちどころに踏みつぶされてしまうだろう。

「市民の皆さん、直ちに避難して下さい! 此処は危険です! 直ちに安全な場所まで避難して下さい!」

 巨大な異星人がぶつぶつと呟いている間に、下では自衛隊の戦車隊が道路を突っ切り市民達を掻き分けて異星人目掛けて前進してきていた。
 巨大な戦車砲塔が持ち上がり、昇順を巨大異星人へと向ける。
 
「相手は異星人だ! 遠慮はするな。撃ち方始め!」

 隊長らしき人物の掛け声に応じ、幾代の戦車の砲塔から砲撃が行われた。
 辺り一面硝煙の匂いでむせ返りそうになる。砲塔から放たれた弾頭は真っすぐに巨大な異星人目掛けて飛んでいく。夥しい数の弾頭が弧を描き、風を切り裂く音を辺りに響かせながら一直線に突き進んでいた。
 爆発は起こらなかった。
 見れば、弾頭は異星人にぶつかる前にその目の前で綺麗に真っ二つに切り裂かれてしまっていたのだ。
 すべては、巨大な異星人が背中に背負っていた刀で一刀の元にすべての弾頭を斬ってしまっていたのだ。
 斬られた弾頭は巨大な異星人の遥か後方で爆発していた。余りにも一瞬の光景だった為か自衛隊の誰もが呆気にとられた顔をしてそれを眺めていた。

「な、何て奴だ。全ての弾を一瞬で真っ二つに……」
「我が愛刀は星の海を流れる彗星すら両断出来る。その程度の弾を斬る事など造作もない事」

 呆気にとられた自衛隊達に向かい、さも自慢げに異星人は背負っていた刀を抜き放ちその刀身を見せながら豪語した。それがどれほどの切れ味なのかは予測は出来そうにないのだが、彗星を両断すると言う事は相当な業物だと言えるだろう。

「突然の来訪失礼仕る。私は広大な宇宙の海で武者修行を続けているケンゴウ星人と申す
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